第1話 凄い過去
五歳になった。
そうそう・・
私は、ミリアリアと命名された。
名は、ミリアリア・キティルハルム。
キティルハルムという国は、猫耳の王国だ。
他にも、人間族の国、エルフの国、稲荷族の国、魚人族の国なんかがあり、このリシテアールという世界は平和なんだそうだ。
竜族なんかもいるらしい。
私は、応接間で、高名な画家が描いたという絵を見て、母様に訪ねた。
「この絵なに・・・?」
珍妙である。
オーバーオールの、女の子が、女性彫刻家に塩をぶっ掛けられている絵である。
「塩をかけられているのは、女神様。
で、かけているのは、この国の初代商工ギルドマスターのミケランジェロという人よ。」
罰当たりな・・・
「なんで、そうなったの?」
「昔、おとなりの国と戦争になってね・・・
その国の教皇様が、人猫が人の真似をするなんて許さん!
って言ってたのけど、偉大な大魔導師でもあった建国者のノワールって人が「敵国」を永いこと氷浸けにしちゃったんだけど・・・その後、王太子様と妹の騎士団長様のダブル結婚披露宴の時に、「参加」しようとした女神様がいてね・・・
「神様が、なんで止めてくれなかった!」って怒って、追い出しちゃったのよ。」
凄い過去だ・・・
登場人物1
ミリアリア・キティルハルム
ストーカーな通り魔に殺されたOLが、異世界「リシテアール」に転生した姿。
王女として生まれたが、前世の記憶を丸々残しての転生。
非常にスペックの高い肉体と、地球の知識を駆使して二度目の人生を生きることを
誓う。
かつては、「絶食系」だったが、現在ではガッツリ「肉食系」。
ミアル・キティルハルム
キティルハルムの女王で、ミリアムの母。
おっとりとした感じだが、強い。
ジアス・キティルハルム
ミリアムの父で、多忙なミアルを支える。