第186話 宮中年越し晩餐会2
リケ・ミケランジェロは、月を眺めていた。
「なにたそがれてるのかな?」
ヴィブリオが、お茶をもってきた。
「月の女神のセレーネって、人間族の亭主と結婚生活するために、「夜に起き、昼に眠る」ってプログラムを組んで術をかけたらしいにゃ。
これで、亭主のエンディミオンは、人間族にはありえない不老長寿となったそうにゃ。」
「はは・・・
不可能だよ。
陛下が言ってたな・・・
人間族は、どうがんばっても「百年以上」が限界だって・・・」
「方法は・・・
時間を止めるのと、「冷凍睡眠」があるにゃ・・・
あちしは、そんなことしたくないにゃ。」
「なるほど・・・
後世の人間が、それを理解できず「眠らせた」と・・・」
「にゃ。」
リケは、ヴィブリオを抱きしめる。
「愛してるにゃ・・・」
この歳で、胸板が厚い。
「エロい匂いにゃ・・・」
フェロモン臭のことだ。
理性的な者や、人間的な感性の者の多くは、そういった本能的な部分は避ける傾向にあるが、ミケランジェロ一族は、むしろ好んでいる。
「まだ、成熟していないのにいい匂いにゃ・・・
ロマンティックにゃ・・・」
そうしていると、場内が慌ただしくなる。
仕切っているのは、ユニィのようだ。
「それじゃあ、カウントダウンいくの!」
十、九、八、七、六、五、四、三、二、一・・・!
「新年おめでとうなのーッ!」
だが・・・
その午前零時のそのとき、ユニィの足元でバタリという音が聞こえた。
それは・・・
「チェシャ猫さん!
・・・酔っ払ってるのーっ!
だ・・・誰か水もってくるのーっ!」
ユニィは、いつの間にか現れたチェシャ猫の介抱に奔走した。
では、いってみよー!




