第180話 光の大魔王
「そうか・・・いよいよ、混迷してきたね・・・」
「ああ。」
ウォルストは、光の大魔王ファレンと会話をしていた。
「まさか、リリエラが「大魔王」とはね・・・」
ファレンが、紅茶を口にした。
「どうするんだい?
例の件・・・」
「決まっている。ネズミの奴に従うのはシャクだがな。」
「彼も「お父さん」になってしまったしね。」
「フッ・・・ファルスには悪いが、ミュウ辺りを抑えてもらおう。」
ファレンは、げっ!?
という表情になる。
「それで、あのストーカーを泳がせるのかい!
悪辣だねえ・・・」
「私を誰だと思っている?」
「「闇の大魔王」ウォルストだろ?」
「そうだ。
決行はリシテアール国連軍との決戦の日だ。」
「相変わらず「悪いこと」するねえ・・・君もさ・・・」
「くくく・・・物理的な被害者は出さんのだ。多少の犠牲には、目をつぶるべきだ。」
「なんか、「光の世界」に帰るのに、悪いことをしているみたいだよ。」
ファレンは、しみじみと言う。
「くくく、「悪巧み詐欺」と言ってもらおう。」
「君・・・ネズミ君やファルス君みたいにフットワーク軽くないよね・・・
リシテアール側に、ツテはあるの?」
「子孫がいるのでな。」
ニヤリと、ウォルストは笑う。
「苦労したね・・・
君も・・・
子孫の「ファルスト一族」って、「父である」君をなにかといって討とうとしている一族じゃないか。」
「ああ。
最初に襲い掛かってきた「当主」をあしらって、誠心誠意「説得」した。」
言って、左腕の傷を見せる。
「うあ・・・」
「思ったよりストレスが溜まってしまった。
慣れない事はするべきではないな。」
しかし、楽しそうにしている。
「くくく・・・楽しくなりそうだ。」
「悪役に見えるよ君・・・」
「いいじゃないか。
「善行」をする悪役というのも・・・」
「光の大魔王」登場です!




