第173話 リケの年越し準備
「はあ〜なんだかんだあったにゃ・・・」
リケは、ジャージの上下という姿で神殿の掃除を始める。
「開業まで後、あと二年・・・
気長にやるにゃ・・・」
掃き掃除を終え、床を磨く。
それが終わると、祭壇に魔法物質でコーティングされた白い物体を捧げる。
その上に、みかんを載せる。
「しかし・・・邪馬台国も大した国だにゃ・・・
常食用だけじゃなく、加工用の米も作っているとは・・・
陛下がかつての地球でのことを、愚痴るのもわかるにゃ。」
ミリアムの前世の日本・・・
日本人は、収穫量、味・栄養、害虫や病気に対する耐性などを重点的に研究していくつもの品種の米を生み出したという。
だが、アメリカという国家は、輸入品目に「米」を入れろと言っていたらしい。
「バカだにゃ・・・
美味い米を自前で食ってる国に「買え」と言って、聞くわけないにゃ。」
そういえば・・・
と、リケはリシテアールの「米事情」を思い出した。
「確か、この星では、邪馬台国だけが米を輸出できるにゃ・・・
ライテスという人も考えたにゃ・・・
どうせ他国の人間がつくっても美味い米はつくれないにゃ。」
ライテスもかつては、日本人だった。
「出でよコタツ!出でよテレビ!」
霊廟から、コタツとテレビを召喚。
「お掃除終わったから、年末特番を観るにゃ。」
コタツとテレビに電源を入れ、コタツ布団にもぐりこむ。
「はあ~・・・
あったかいにゃあ・・・」
日本人にとって米とは?




