第164話 師走?
キティルハルムにも、暮れはある・・・
「うおおお!」
私は、吠えた。
「執務は、僕が代行します!」
「お掃除は、ユニィたちがやるの!」
すなわち・・・
「「身重の女王様は、おとなしくしてて!」」
なわけだ・・・
逆にツラい・・・
しょうがない・・・
私は、町をぶらついた。
いつもは、悠久の図書館を持っているが、ここまでおなかが大きくなると、そうもいかず、手ぶらだ。
ヒマだ・・・
釣りをしたいが、あれは全身を使う・・・
狩りはどうだろう・・・
無理!
むっちゃ動き回るじゃん!
格闘の組み手・・・
論外!
年末の様相は、師走という・・・
僧や先生ですら走るという意味・・・
じゃあ・・・
結局、王宮に帰りました・・・
で、今私がいるところはサンルーフ付きのテラス。
そこで、写本した本を読むことにした。
錬金術の技術が書かれた本。
これが、奥深い。
よく、魔法か科学かと言われるが、解釈としては「魔法科学」だろう。
どっちかってえと、「化学」も代行しているようだ。
むむ・・・
眠くなってきた・・・
日差しが暖かい・・・
うーむ・・・
外は寒いが、ここは・・・
・・・後は、家族に任せてお昼寝します・・・
おやすみなさい・・・
女王・・・
暮れで忙しいのに働かせてもらえませんでした・・・




