第161話 要塞空母艦建造の内幕
パスキールの門・・・
そこで、超巨大な宇宙戦艦が建造されていた。
「まったく・・・人使いの荒いことで・・・」
宇宙服を着た、人猫が溶接作業をする。
通常の艦橋に当たる部分・・・
「総司令室」の配電盤作業には、トラルティールの配電盤作業の名門一族の当主自らが、作業にあたっていた。
「私はパンダ。
パンダのお仕事・・・
それは、ハンダ付け・・・」
人大猫熊のユアン五世・・・
作業服が妙に似合っている。
「フフフ・・・
この大仕事・・・
やり遂げてみせる!
我が一族の名を世界に轟かせるチャンス・・・!」
笹をタバコのごとく咥えて、寸分狂わず正確に作業する。
これでも彼女の先祖は、大魔王の一人を討ち取っているのだが・・・
「リシテアールにこの一族ありと、言われるのが楽しみだ。」
かつて、彼女の先祖ユアンは上官だったライテスにこう言われている。
「我が部下ながら、変な奴だ。」と・・・
彼女も思う。
「変な奴」を受け継ごうと。
人大猫熊は、器用かつ格闘に優れた種族である。
決して、水を被ってパンダに変身する変な格闘オヤジではない。
「第一神波動閃熱砲接続完了しました!」
「第二神波動閃熱砲接続完了しました!」
「第三神波動閃熱砲接続完了しました!」
「第四神波動閃熱砲接続完了しました!」
部下たちが、報告してくる。
「かつて、主機関の第一工兵隊隊長エテ・モンクスと並び称された我が先祖を今越えるとき!」
ユアン五世は、はりきっていた。
巨大な艦首砲を四門も備える、要塞空母艦・・・
コンセプトだけなら、キティルハルム女王ミリアムさえも考えていたものだが、この「リシテアール」は上をいっていた・・・
パンダさん登場!




