表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
163/3248

第159話 職場心理学

王立学校特別教師。


まれに、女王がやる仕事の一つ。


私の専攻は、「職場心理学」だ。


そこ、笑うな!


大事なんだぞ!


そこの教室には、ユニィのクラスがそろっていた。


「では、ミラ。あなたが工場で組立作業をしています。

相方のユニィが、行程を一つ飛ばしてしまいました。どう叱りますか?」


問いに、ミラはフフンと笑う。


「姫様と言えど過ちは、過ちにゃ。

「何でこんな簡単なことやってないにゃ!」だにゃ。」


ふっ・・・


違うのだよ。


だから、職場はよくならん。


「正しいけれど、正しくないわ。」


すると、ユニィが挙手する。


「正解は、「何でここを「忘れた」か?」なの。

失敗する人はミスの多いバカだけじゃないの。プロのベテランだってするの。

そんな人にとって失敗は、ありえないの。一方通行に叱るんじゃなくて、教えてあげるの!」


「そうにゃ!?」


びっくりしている。


「ええ。

これだと、ユニィは、ミラの回答でどう対応する?」


「えーと・・・「私はプロなの!絶対、そんなことしないの!」なの。」


「そう。

あなたの回答だと?」


「うーん・・・「ごめんなの。今度から、気をつけるの!」なの。」


「そうなるわね。」


「納得いかないにゃ!」


「でも、これが「職場」というものよ。

叱りながら、相手に「納得させる」。これが優先されます。

では・・・」


この例題は、勇者ルミナリアが父であるライテスに伝授された手法だ。


私は、アルミニウム、銅、鉄のインゴットを取り出し、教卓に置いた。


くそ・・・


身重の身体に、コレは重い・・・


「これで、剣を打てと言われたら、あなた方はどう答えますか?」


アルムスが答える。


「アルミニウムと銅は、融かして型に流し込みます。

アルミニウムの場合、ボーキサイトから採りだす必要があるので、一からやることになれば「電気精錬」を行う必要があります。

鉄は、ひたすら鍛えあげればいいのです。」


「正解。」


「つまり、人によってどのように指導すればいいのか、異なる訳ですね。」


ヴィブリオが言う。


「そうです。」


うん!


こうやって、啓蒙すれば末端の職場もよくなる!


こんな教育・・・

義務教育でやってたらいいなあ・・・

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ