第146話 七面鳥
休日・・・
私は、森の中を疾走していた。
七面鳥を追っている。
なんだそれは?
と、いう方もいるだろう。
これは、ダチョウのような・・・モアのような鳥で、二足歩行型の鳥だ。
顔が、七つもある。
ゆえに「七面鳥」と呼ばれる。
あまりにもすばやく、人猫でも武器なしで仕留めるのは、至難の技といえる。
そこで私は、神波動連発銃を担いで、獲物を追っている。
ま、ほんとの顔は、一つなんだけど。
「けえっ!」
蹴りが襲ってくる。
しかし、楽にかわす。
「どりゃあッ!」
神波動連発銃を、連発する。
七面鳥も、全ての弾道をかわす。
「フフ・・・鳥のクセにやるわね・・・」
「けえっ!(猫のくせにやるじゃねえか!)」
バチバチ・・・
互いの視線が、火花を散らす!
「どうりゃあ!」
私が、神波動弾を放つ。
しかし・・・
奴は・・・
「けけけ・・・(人間だけが神波動を使えるとは思うなよ・・・)」
て・・・手ごわい!
「あッ!」
「けッ!?」
ズドンッ!
明後日の方角に指を指した私のフェイントに、奴はあっさりとひっかかった。
「さあ!
今夜はごちそうよ!
亭主と子供たちが待ってるわ!」
これが、また美味い!
七面鳥「セブンズ・フェイス・ターキー」
「ヤツメウナギ」の「八つの目」のごとく、顔が七つある。
ただし、六つの顔はフェイク。
キティルハルムでは、家庭料理や店の料理に普通にでる。
あまりにすばやく、人猫でも素手では仕留めるのは至難の業。




