第117話 聖地
ここは、キティルハルムとアトランティアの国境地帯。
正式には、「リケ・サンクチュアリ」と呼ばれている。
ルカ様が、神波動を放ち、
母さまが悠久の図書館を振るう・・・
「我・・・ここに、始祖と後世の民とを結ばんとす!」
私は、悠久の守護杖を振るった。
この地を覆う、結界の内容が変わっていく。
「しかし、あの黒猫さんも、厄介な結界を張ったもんだ。
僕は、「信仰心」のある者を排除する結界なんて、思いつかないよ。」
ルカ様は、ため息をついた。
「どっちかってぇと、「宗教」があることが許せなかったんでしょう。
私は、三つの宗教が支配していた世界の出ですからね・・・
宗教同士の争いにこそ巻き込まれませんでしたけど、「見て」きましたから。
あっちの国は、神様を担ぎ出してテロを起す・・・
こっちの国は、テロを許せず神様への反逆者だと言って爆弾を落とす・・・
初代女王は、リシテアールが今の状態になるまで、そこまで発展してほしくなかったのでしょう。」
「まあ、これで「基本的」には誰でも入れるにゃ。」
アリシアが言う。
「でも、「人猫は人間じゃない。」って心から言う奴は、やっぱり通れないにゃ。」
丘の上で、その様子を見ていた少女がいた。
「安心したにゃ。あちしが殺されたから、どうなることかと心配してたにゃ。」
「まあ、あちしも大人気なかったにゃ。
子孫たちも、アホやってるようだし、後は王家の方々と連中に任せるにゃ。
あちしはいくにゃ。
リケはどうするにゃ?」
少女リケは、一団を見守っていた。
「あちしは、平和の守り神になったにゃ。
どうも、母ちゃんと一緒に行けないにゃ。」
「わかったにゃ。」
ミケランジェロの霊は、姿を消す。
「がんばるにゃ・・・みんな・・・
がんばるにゃ・・・
ミリアム姫。
このリケが、いつまでも見守ってるにゃ!」
リケは、笑顔で集団を見送った。
リケ:実は、「見守る」どころじゃないにゃ!




