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8話 レアスキルゲット

 うおっ!

 ビックリした!

 急に後ろから声が聞こえた。

 あれ?

 誰もいなかったはずなのに。

 足音を聞こえなかった。

 そっと振り返ると、お爺さん?の姿。

 尖った耳に長い髭・・・人ではなくエルフ?

 誰だ?神殿だから司祭さんか?


「あのー、どなたですか?誰もいないかと思ったのですが」

「ここにいるワシは霊魂みたいなものじゃからのう。

 しかし、主も普通ではなかろう。ここに入れたのじゃ」


 入るのにはスキルポイントを使ったっけ。

 爺さんの言い振りから、普通の人はスキルポイントないのかな?

 

「スキルポイントで入れましたよ」

「ほーう。スキル・・・やはり、異世界人かの。

 ベビーヴァンパイアにしては成熟しているのも頷ける」


 やはり。

 この世界では、皆がスキルポイントを持っているわけではないらしい。

 異世界人の特徴なのかもしれない。

 それなら、俺以外にもこっちの世界に来た人がいるのかもしれない。


「他にも異世界人がいるのですか?」

「ワシも何人かにしか会った事がないのじゃ。

 だが、ここにはたくさんおるぞ。聖者達にお祈りでもしておくとよいぞ」


 エルフ爺さんが、神殿の一部を指差す。

 壁の穴にはめ込まれて、無数のミイラが並んでいる。

 まるで、ピラミッドやカタコンベの聖人の様だ。

 生きているようにも見えなくはない。

 どうなのだろう?


「あれは・・・」

「機会があれば、ダンジョンの東にくるといい。

赤い花、ヒガン・フラワーが咲き乱れている方にこれば、また会えるじゃろう」


 続きを聞こうとした時、エルフ爺さんの姿は消えてしまった。

 霧の様にさっとなくなる。

 手ですくっても、そこには何もない。


 今のは、なんだったのだろうか? 

 魔法の一種なのかもしれない。

 レベルがある世界なら、あってもおかしくはないか・・・


 暫く、辺りを見回してみたが、やはりエルフ爺さんの姿は見えない。

 やはり消えてしまったようだ。 

 それじゃー、エルフ爺さんが言っていたミイラでも見てみますか。

 

 ミイラに近寄ってみると、まるで聖者のようだ。

 生きているのか、死んでいるのか分からない。

 両方の状態なのかもしれない。

 現実だったらここで終わりだが、今の俺には便利なスキルがある。

 何を隠そう、鑑定さんだ

 エジプトなどの古代文明の発掘も、鑑定スキルがあったら随分楽に進んだだろう。

 鑑定さん無双が予想できる分野だ。

 ではでは。

 ちゃちゃっとお願いします。

 鑑定さん。 


‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

種族 :異世界から来た転生者

備考 :物を作りし者

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐


 おおおおう!

 こんなところで異世界人。

 爺さんも『ここにはたくさんおるぞ』って言っていたしな。

 それなら、彼らは俺と同じように過去に日本から来たものかも知れない。

 備考の、『物を作りし者』が気になるな・・・・

 だが、これ以上の情報は出ないようだから。

 隣のミイラも鑑定してみるか。


‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

種族 :異世界から来た転生者

備考 :民を癒す者

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐


 こっちも転生者か。

 違いは備考だな。

 民を癒すって事は、生前は聖女や司祭だったのだろうか。 

 イヤイヤイヤ。

 人助けをする職種は他にもたくさんあるか。

 歌姫って場合もあるしな。


 こっちはどうだろう?


‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

種族 :異世界から来た転生者

備考 :海を越えし者

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐


 又、転生者だ。

 海を越えたらしい・・・・

 ここにあるミイラは、全て元転生者なのだろうか。


 んん?

 だが、ちょっと待て。

 これまで鑑定では、死んだ生き物は『種族』ではなく、『その他』で表示されたはず。

 ならば、やっぱりこのミイラは生きている?

 いや、完全には死んでいないのかもしれない。

 それならば。


「こんばんは」


 とりあえずミイラに挨拶してみた。

 

 シーン。

 だが、反応は無し。

 まぁ、当たり前か。

 俺も期待してなかったよ。

 本当に。

 だから返事がなくても落ち込んでいないから。


 転生者ミイラかー。

 ミイラさんですかー。

 むむ? 

 待てよ。

 思いついてしまった。

 良い考え、ナイスアイデアが。


 俺はこれまでスキルを得てきたわけだが、その時は決まって牙で何かを吸っている時だった。

 今回も吸ってみれば何か良い事あるかも。

 もしかして、何かしらのスキルを得られるかもしれない。

 それに吸血鬼なら、人の血を吸っても問題ないだろう。

 むしろ自然だ。

 そうすべき。


 では、どちらのミイラにするか。

 『物を作りし者』と『民を癒す者』。

 さすがに聖者の血を吸うのは気が引けるので、まずは 『物を作りし者』で実験。

 上手く行けば、その後に聖者を吸ってみよう。

 いざ!


 ガブッ。

 噛み付いてミイラの血を吸うと。


【スキル『神の牙』を発動。スキル『血骨錬金術』を獲得しました。】


 うおおお。

 やりいいいい!

 ヒヤッホオオオオオ!

 よさげな能力をゲット。



 パカン!

 な、なんだ。

 突然体が白い光に包まれて、頭がガンガンする。

 目を開けてられないぐらいの閃光。

 頭の中の回路を作り変えるような電撃。

 まるで、むりやり脳の回路をいじられているようだ。


 ぐああああああああああああ!

 ああああああああああああああ!

 目の前が白い光に包まれて・・・

 ふわっと浮遊感を感じる。

 体がどこかに飛ばされる感覚。




 




 気づくと、アニマ神殿の外。

 石扉の前に戻っていた。


 目の前には、アースドッグ達・・・・


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