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6話 卵から進化しました

 レベルアップしたら自動的に進化すると思っていた時も、俺にはありました。

 どうやら違うらしい。

 実際、何も起らないから。


 えええと・・・

 神の声みたいなのに、話しかければいいのかな。

 それで進化できるのかな?


『進化したいのですが』


【進化先を表示しますか?】


 おっ。

 返事が来た。

 どこで聞いてるんだ?俺の心の声を? 

 まぁいいか。

 とりあえず進化だ進化だ。


『頼む』


【進化先を表示します。】

【進化先を選んで下さい。】


‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

現在  :ヴァンパイアエッグ

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

進化先:ベビーヴァンパイア

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐


 ほーう。

 選択式の割りには、先は一つしかない。

 それって、選択式ではないのでは・・・・

 まぁ、最初だからかも。

 きっと次からはたくさん進化先がでるのかもしれない。

 そう思うことにしよう。

 それじゃー。

 うーんと。

 ベビーヴァンパイアの一択かな。

 このままエッグライフを続ける事も出来るかもしれないけど、ハイハイだけだと移動がきついから。

 四足歩行から二足歩行になりたいのです。


『ベビーで』


【進化を開始します】


 バリバリバリ。

 む、卵にひびが入ってきて。

 パカン。

 さらっと卵が割れて、俺誕生。


 気のせいか、体も若干大きくなった気が。

 体にエネルギーが満ちてきた気もする。

 そうだそうだ。

 鑑定で確認せねば。


‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

種族  :ベビーヴァンパイア

レベル:1

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐


 おうっ!

 種族がかわった。

 進化したっぽい。

 爪をちょっぴり伸びてきたし。

 

 シャッ シャッ

 空中でひかっきをしてみると、中々いい感じに切り裂く。

 

 スタッ トタトタ

 歩く事も出来るようだ。

 よかった~これでハイハイからおさらばできたようだ。

 これが一番嬉しい。


 それに、エッグ殻に移る自分の姿を見るとやっぱり人型だった。

 完璧人ってわけではなく、相変わらず肌がキラキラしているけど。

 卵コスプレから開放されてすっきり感。

 爽やかです。


 あっ。

 自分の進化に喜んでいると、ついアースドッグの死体に目が行く。

 ゲームみたいに消えるかと思いきや、そのまま残ってる。

 

 どうしようか?

 食べられるかもしれないからなー、この死体

 俺、ヴァンパイアだし。

 現実でも犬食べる中国人とかいたし。

 

 とりあえず、鑑定してみるか。


‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

その他  :アースドッグの肉

備考  :歯ごたえがある肉。生で食べると危険。

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐


 死んだら肉になっとる。

 項目名も『種族』ではなく、『その他』になってるし。

 鑑定さんも非情や。

 

 備考を読むと、生は危険かー。

 でも、待てよ・・・

 エッグの殻で胃を守りながら食べればよいのではないだろうか。

 生は危険って毒みたいなものだろうから。

 これもいけるかも。


 実は、殻とフラワージュースしか飲んでないから、まともなものを食べたかったのよ。

 簡単に言うと、肉食べたい。

 すっごく。


 ということで。

 迷う必要は無し。

 即効でいっちゃいましょう。 


 ブスッ

 エッグの殻を牙で吸ってから。

 ガブリ

 アースドッグの肉を食べる。

 というか、牙で吸う。


 ジュースの様に肉を牙で吸い取るが、だんだんとお腹が膨れていく。

 肉を食べてる感もあり、不思議な感触。

 生なので、プルプル感もある。


【熟練度が一定に達しました。スキル『食中毒耐性LV1』を獲得しました。】


 あっ。

 なんかゲットした。

 どうやら毒とは別物だったようだけど、サバイバル生活には役に立ちそう。

 ナイススキル!

 この調子で色々食べちゃおうかな~。

 

 チュー チュー。

 アースドッグの肉をある程度食べたところ口を離す。

 よし。

 食べられる事はわかった。

 肉は切って草で包み、冷たい所に冷やしておこう。

 木の穴の置くなら低音で保存できるかも。

 

 俺は、さっと作業を済まして寝た。





 zzzzzzzzzzzzzzzzz

 


 zzzzzzzzzzzzzzzzz



 zzzzzzzzzzzzzzzzz








「グルアアアアアアアアアア」

「グルルルルル」

「グルルルアアアアアアアア」


 あれ?

 なんか外が騒がしい。


 木の穴から外を見ると、アースドッグが3匹も集まっている。

 大層お怒りのようだ。

 死体があったあたりの場所で、鼻をクンクンさせている。

 

 ヤバイなー。

 匂いで嗅ぎつけてきたのかも。

 あのまま居座られると、外にも出られない。

 

 毒槍は手元に三本。

 ここで隠れながらチクチクやれば倒せない事もないけど。

 食料のストックもある。

 でも、仲間を呼ばれたらまずいかも。

 

 どうするべきか。

 

 ドゴン!ドゴン!

 な、なんだ!

 

 木が揺れてますがな。

 しかもかなり激しく。

 何事か!


 ドゴン、ドゴン、ミシミシミシ。

 あれ、やばくない。

 これやばいでしょ。

 なんか木が折れそうなんですけど・・・

 めちゃ揺れてるんですけど。


 木の穴から外を見ると。

 ゲッ!

 なんだあれ?

 さらにデッカイアースドッグがおりますよ。

 なんだ、なんだ?

 奴らのボスのお出ましか?


‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

種族  :アースドッグ・リーダー

レベル:1

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐


 ・・・・・・

 リーダーって、まんまやん。

 でも、デカイ。

 周りの奴より1,5倍はあるな。


 ドゴン、ドゴン

 ミシミシミシ、ギイイイイイイイ、バタン


 あれ?

 上から急に光が。

 それに風がスースーする。

 

 木が折れた・・・

 折れちゃった・・・

 迷宮の木折れてるよ。

 なにこれ?

 てっきり破壊不可オブジェクトか何かと思ってたけど・・・違うの。


「グルアアアアアアアアアア」

「グルグルグルグルウウウウウウ」

「ルルウルルルルルル」


 や、やばい。 

 早く逃げなければ。

 俺を守るものはない。


 いざ、退散!


 俺は毒槍を持って走りだした。

 二足歩行で走るぜ!


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