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22話 宝箱&進化?

 早々にエル爺の課題も終わったので。

 俺は草原で寝転がる事にした。

 ゴロゴロ ゴロゴロ


「ワンワン」

 アドがヒガン・フラワーの草原を走り回っている。

 あいつは元気だなー。

 そういえば鑑定さんによると、アド達がヒガン・フラワーを育てているんだっけ。

 働き者だな。

 じゃあ、俺も少しは協力しようかな。

 邪魔な倒木ぐらい除去するか。

 テクテク テクテク

 ヒガン・フラワーを潰している倒木に両手をつけると。

 魔力を流し込む。

 今回は爆発目的だから一気に流しちゃおう。

 ドクドク

 俺の体内から魔力が移動していく。

 あれ?

 この木・・・

 魔力が残ってる?

 カラじゃないようだ・・・

 それに地面に根を張っているようで・・・

 魔力回路の先を追っていくと、かなり地下深くにまで・・・

 むむっ!

 何かエネルギーの塊を発見。

 木の根がひっかかっている。


 気になるなー。

 だが地面の下深く。

 魔力の感覚からすると・・・10m以上下だと思う。 

 マンションの1階が3m程だから、3階建てのマンションぐらいの大きさはあるな。

 どうやって堀りおこそうか?


 犬っぽいアドがいるけど・・・

 さすがに「ここほれワンワン」で10m掘るのは無理だろうからな。

 あっ。

 思いついた。 

 そうだな。

 エル爺の課題を思い出せばいいんだ。

 木の根の一部分を成長させればいい。 

 つまり根の一部を異常に成長させて、下の何かを絡み取る。

 それから地上まで一気に根を伸ばす。

 幸い木の根は何かに触れているのでむずかしくないかもしれない。


 では!

 決まったところでさっそく行動開始。

 いざ挑戦!

 ガブッ チューチュー

 倒木を爆破しないように、牙であふれ出る魔力を吸収する。

 両手を倒木につけて魔力を流し込む。

 ムクムク ムクムク

 おおぅ。

 上手く木の根が成長したようだ。

 地面に中で何か絡みついた様子。

 ではっ!

 後は一気に地上に引き上げるだけ。


 来い!

 来い!

 上がって来い!

 上まで来い!

 地面に姿を見せて頂戴!

 魔力を流しこんで木の根を成長させる。

 ミュルミュルミュル ドバッ

 あっ。

 なんかでてきた・・・

 木の根にからまった宝箱が登場。

 やっぱりダンジョン。

 何故か地下に埋まっていたが、宝箱は健在だった模様。 

 

「ワンワン」

 アドも宝箱に興味津々のようだ。

 しっぽをご機嫌にフリフリ。

 では、ご開帳といきますか。

 パカッ

 俺が宝箱をあけると・・・

 中には青い石?

 イヤイヤイヤ

 宝石かな・・・ブルーサファイヤ?

 分からないな。

「ワンワン」

 危なっ。

 アドが宝石を食べようと、こしたんたんと狙っている。

 犬は光物に集める傾向があると聞いた事もあるしな。

 要注意だ。

 俺はアドに指さす。

「いいか、アド。これは食べてはいけないよ」

「ワンワン」

 よし!

 多分伝わったはずだ。

 俺は体でアドから宝石?を守りつつ、俺はあの方を呼ぶ。

 こういう時は、あの方の出番です。

 お願いしますよ、鑑定さん。


‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

その他  :トランス石

備考  :レアアイテム。魔物に食べさせると特別な進化をする。

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐


 おっしゃああああ!

 何かよさゲなアイテムゲット。

 俺も一応ベビーヴァンパイアだから魔物だしね。

 これ食べれば進化するかも。

 俺、一段階上にいっちゃうかも。

 やっとベビー状態から解放される?

 いいねー。

 ナイスな石。

 ナイスストーン。

 

 ヒョイッ パクッ むしゃむしゃ


 ??? 

 あれ?

 トランス石が消えた・・・

 って、おい。

 アドが食べちゃったよ。

 レアアイテムっぽいの。

 純朴な顔してむしゃむしゃ食べてる。

 なにさらしとんじゃあああああああああ!

 それ!

 俺の大事なレアアイテム!

 

 アドを掴んでユサユサ揺らす。

「は、吐き出せ!今すぐ吐き出せ。俺のアイテムを吐き出せ!」 

 ゴクリ

 あっ。

 今、アドが飲み込んだ。


 パカンッ

 わっ、なんだ。

 まぶしいっ!

 いきなりアドが光出した・・・

 思わず、アドから手を離す。

 がっ、なんだなんだ?

 光の縄が俺にからみついてくる。

 うわっ!

 なんか力が抜けてきた。

 なんだこれ?

 俺、光に食べられるのか?

 ヤバイヤバイ。

 緊急退避!

 サッとアドから距離を取る。 


 ・・・・



 ・・・・



 ・・・・


 光が終わると・・・そこにいたのは・・・・

 小さな獣人?

 犬耳としっぽを供えた、幼い女の子?がいる。

 誰、この可愛い子?

 ぎゅっとしたくなる可愛い子は誰ですか。

 この子犬は?


「ご主人しゃまっ!」


 あれ?

 今目の前の獣人というか、犬人がしゃべった。

 誰だこの子?

 所々アドに似ているような気もしなくもない。

 アドの姿は見えないし・・・

 でもサイ並に大きかったアドが、俺と同じぐらいのベビーサイズ?

 進化して小さくなることってあるのか?


「お、お前は・・・アドなのか。アースドッグのアドなのか?」

「そうでしゅ。たったいま進化したでしゅ」


 そ、そうかー。

 そうなんですか。

 犬耳をふって嬉しそうだ。

 しっぽもふさふさだしな。

 とりあえず、鑑定してみるか。


‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

名前   :アド

種族   :ヘルアースドッグ・ヒューマン

レベル :1

備考  :獣人。獣が人になった突然変異。古代種。

     炎魔法を使う事が出来る。

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐


 鑑定さん。

 名前がでてますよ・・・。

 どうやら本当にアドのようだ。

 種族はちょっと物騒。

 ヘルってついているけど、地獄って意味じゃないといいな。

 というか炎の魔法使えるって備考にあるけど・・・

 本当なら俺より上じゃん。

 俺まだ、手から炎とかだせないんですけど。


「アド。炎魔法使えるのか?」

「うーん。多分使えるかもー。よくわかんなーい」


 そうか、そうか。

 分かんないか。

 進化したばかりだからな。

 全く、頼もしい仲間が増えたものだ。

 ってか、俺のレアアイテム返せせえええええ!

 俺は目の前の獣人を揺さぶった。


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