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男はツラいんだぜ  作者: 奈月ねこ
10/11

満月の夜

 満月の夜になった。しかし茜は熱心に月を眺めている。今日、茜の交尾の相手に会えなかったら、もしかしたら気が変わるかもしれない。俺は何を考えているんだ。そんな時だった。


「£¢♀∞」


 人間の声がした。と思ったら茜がその声の人間のところへ走り出した。


「茜!」


 俺の声も聞こえていないようだ。

 茜は声を発した人間の前に飛び出した。


 危ない!


 しかし茜はその人間に向かって話しかけた。


「浩!」


 まさかそいつが茜の交尾の相手なのか!?


「浩!」


 必死で呼び掛ける茜。だが言葉は通じてないようだ。そんなときだった。人間が言葉を発した。


「£¢♀∞♀¢∞£∞¢♀」


 その言葉と共に、茜が輝き出した。


 何だ!?


 幻想的な光景だった。満月の光に照らされ、茜の姿は白猫から人間へと変わっていく。


 茜……。本当に人間だったのか……。


 二人は俺にはわからない言葉で話すと、抱き合って公園から出ていった。


 茜……。俺は初めて人間が綺麗だと思ったぜ。良かったな。俺はまだ気持ちの整理はつかないが、お前の幸せを祈ってるぜ。

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