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第八話

 玄武と夏花とは別の掃除場所に向かった俺は、混乱していた。なぜここに小学生がいるんだ?明らかに8歳ぐらいだろ。そしてなぜ三つ子?おそらく一番上が女で、真ん中が男、末っ子が女だろう。・・・いやいやなに考察してんだ俺。まず俺の掃除場所は校庭の隅の草むしりでかったりいからサボってたら、何かピンクと赤の雑草にあるまじき色が見えて飛び起きたら校庭の隅の体育倉庫の陰にピンク髪の少女2人と赤髪の少年1人がいて、ピンクのロリータ?の服を着てて、それとほとんど色の違わない薄桃色のロリータ?を着てるやつと、赤と黒でまとまったロックとかパンクとかいう服に黒い生地に1つ髑髏の柄が入ったスカーフをしたやつで、この学校は制服制だし、こんな派手な格好が見つからない訳がない。俺は一旦頭を静めると、観察を始めた。どうやら3人は家出をしていて、今日はどこに泊まるかなどを話し合っていた。

「どうするっぱ?今日はどんなとこに泊まるんだっぱ?」

「おい、人前ではその語尾直しとけよ。何回言われれば分かるんだよ」

「そうっぱよ桃花」

「いや桃姫お前もな」

「あ、かわいいちょうちょがいるっぱ~!捕まえるっぱ!」

「あっこら桃花!」

・・・何やってんだあいつら。その後薄桃色のロリータを着た少女(たぶん桃花というんだろう)は、パンクな格好の少年にすこし叱られていた。

「おい、お前ら」

俺が声をかけると、物凄くビクーッと飛び上がった。

「だっ、誰だっぱ!?」

「誰だ!?」

「わー、イケメンっぱー」

上2人が警戒しているのに対して、桃花?と言う少女はのんきなことを言っている。

「え、ほんとだ超イケメンっぱ」

「だっぱよね」

「おい2人とも・・・」

「お前らの得意分野は何だ?」

「「「え?」」」

「だから、得意分野」

俺は3人の会話から、おそらく能力者だと目星をつけてる。

「「ナイフっぱ」」

「機械だ」

「何ランクだ?」

「「「D」」」

・・・・・・うわひっくと思った俺は悪くない。だって俺Sランクだし。

「俺は水龍。お前らは?」

「桃姫」

「音羽」

「桃花!」

「桃姫がお姉ちゃんだっぱよ!」

「で、オレが桃姫と桃花の間」

「桃花は末っ子だっぱ!妹っぱ」

「で、お前らなんで家でなんかしたんだ?」

「それは―」

話を纏めるとこうだ。人気モデルをやっている自分たちは誘拐されそうになることが多く、さらに能力者としても優秀なので、その能力を利用しようとする能力者にも誘拐されそうになる。そのたびに家に迷惑をかけてきた。それに、自分たちはもう働いているし、自立できていると思い、これ以上迷惑をかけないために“これ以上迷惑はかけられません。心配しないでください。もし元気かどうかを確認したくなったときは、雑誌『Kyukyu』を買ってくれれば分かります”と言う置手紙を残してきた、というわけだ。

「ふうん、それはあんまりだと思うけどなぁ」

「大丈夫っぱよ。お母さん、たぶん「まああの子達ももう大丈夫よね~」とかって言ってそうだっぱ」

桃姫が言うと、音羽と桃花もうんうんと頷いていた。


 それでいいのか・・・お母さんェ・・・

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