第五話
ジリリリリリン! ジリリリリリン! カチャッ
うっとおしい目覚まし時計を止めて、二度寝の誘惑から必死で逃れる。目覚まし時計は黄色とオレンジの向日葵の形をした物だ。すごく気に入ってる。
その後、学ランに着替えて朝ごはんの準備をする。スクランブルエッグ、トースト、ヨーグルト、オレンジジュース。3分くらいで食べ終わって歯磨きして、顔を洗って、向日葵のキーホルダーのついた鞄に銃7丁とナイフ2本。銃もナイフも自作。いい出来だ。
登校して教室に入ったら、とても目を引く明るい青い髪が見えた。自分の席に鞄を置いた後、もちろん話しかけたよ。
「おはよー」
そしたら、一泊置いて「ん、はよ」ってそっけない返事が返って来た。そりゃそうだよね!出会ってまだ2日目だもんね!ん?出会って2日でこんなになれなれしいのっておかしい?おかしくないよね?
「おい、何ボーっとしてんだ」
何かボーっとしてるように見られちゃったらしい。それよりもっと。
「ねえ、最近暇なんだ。だからまたペアで仕事行かない?」
そしたら水龍は、今度は2泊置いて、「まぁ・・・いいぞ」って言った。何でそんな渋るのさ。まいっか。
「情報屋~」
「キャンディちょ~だい♪」
呼んだ途端にこれだよ。どんだけ飴好きなの?まああげるけど。僕がミカン味のキャンディ、水龍がソーダ味(?)のペロペロキャンディを渡した。
「う~んじゃあねぇ・・・これは?」
と情報屋が見せたのはとある組織の壊滅依頼。物騒だね!でも何か隣の青い人いかにもめんどくさいって顔してるよ!変だね!普通ワクワクするでしょ!え?僕が変?そんなわけないじゃん!
「変だ・・・と言いたいが、前に嬉々として相手を蹂躙してるって言われたからな」
いやまずどうして心の中読んだ?というかどうやって?
「ま、それよりもだ。チャイム鳴ったぞ」
「え?あ、ヤバッ!」
気づいたら情報屋が居なくなってた。先生はまだ来てなかった・・・よかった。
しばらくして、先生が入ってきた。ん?何か顔が赤い気が・・・。
「皆さん、おはようございます。実は、昨日は説明できなかったんだけど、転入生が居まーす!」
その言葉に教室がザワザワと騒がしくなる。うるさいなぁ。
「静かにしてください!静かになったら転入生を紹介します」
ピタッ シーーーーンってぐらい静かになった。
「えっと、じゃあ入ってください」