第二話
入学式が終わって教室でぐだぐだしていると、黄色の目の金髪、いや、黄色の髪の奴が話しかけてきた。
「ねえ、君なんていうの?得意分野は?」
チャラそうなやつだな。だが、得意分野を聞いてくるあたりで声のトーンを下げてくるあたり、俺たちと同じ業界だろうな。
「水龍。格闘だ」
そう答えると、黄色いやつは目をキラキラさせて、
「へぇ~、すごいね、格闘なんだ。珍しいね」
「ただ、それ以外はあんまり得意じゃないけど」
この業界じゃ、遠距離系が多いから格闘は珍しい。
「僕は夏花っていうんだ。得意分野は機械」
ふぅん、機械か。機械は主に銃等の武器を作って売ったり、使ったりしている。
「売るほうか?」
チャラそうな外見から、銃は使えそうになさそうだと思い、売るのかとたずねてみた。
「う~ん・・・普段は売るけど、気に入ったのができたら使うかな」
「へ~ぇ。意外だな、使えるのか」
「意外だなんて、失礼だなぁ。これでも、銃Aランクなんだからね。ほら、ライセンス見てよ」
俺たちが持っているライセンスには、それぞれの得意分野が書かれている。そして、それにランクがつけられている。最高はSランクだ。AはSの前だから、結構すごい。
「・・・お前、見た目に似合わずすげぇんだな」
「でしょでしょ!それより、このライセンスってさ、便利だよね~」
「あぁ、そうだな」
俺たちの持つライセンスは、各国の政府とかが発行してくれる物で、これを見せれば、身分証明にもなるし、たいていのことはパスできる。
「夏花、あんまり大声を出すと目立つぞ」
「あ、それもそうだね」
「俺たちのしてることは、一般人が知っていることじゃない。ばれるなよ」
「分かってるよ!」
当然といった顔で答える夏花。
「なぁ、それにしても暇じゃねぇか?」
ニヤリと笑みを浮かべながら問う。
「まぁ、そうだね」
「一仕事するか?」
もちろんと頷いた。
「情報屋」
と呟く。すると、教室の扉が勢いよく開き、教室の中に灰色の影が紛れ込んだ。
「呼んだ?」
どう見ても小学3年生の、青い帽子をかぶって笑顔を向けている男の子が言った。
二人は、そんな男の子に驚きもせず、答える。
「ああ。呼んだ。情報が欲しい。暇で仕方ねえ」
「同感」
情報屋は、うなずくと同時に手を出してきた。
「じゃあ、キャンディ頂戴」
「ほらよ」
俺がソーダ味のぺろぺろキャンディ、夏花がオレンジ味の飴玉を渡すと、情報屋は青い手帳を取り出した。
「それじゃ、これなんかはどう?」
「ん~、ま、これでいっか」
「それじゃ、それが終わったら、書いてある場所に連絡してね。報酬が渡されるから」
「おう」
「わかった~」
情報屋が見せたのは、海辺の倉庫で麻薬の取引があるというものだった。
ベタだな~とか思いながらも、夏花と一緒に行く約束をして、授業を受ける準備をした。
こんな読みにくい作品を読んでいただき、ありがとうございます!!!
では、また次回(^o^)ノシ