表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
  作者: 紀ノ川
第2部 CDをプレゼントする男
20/37

11枚目 ニルヴァーナ「ネヴァーマインド」

 ある所にCDをプレゼントする男が住んでいました。

 男は、

 若い女の子に、

 CDをプレゼントしました。

 ニルヴァーナの「ネヴァーマインド」です。


 男はコンビニでアルバイト見習いをはじめました。

 姉がコンビニのオーナーと知り合いだったので、コネで雇ってもらったのです。

 そこでは高校を卒業したばかりの、若い女の子が働いていました。

 男はこの若い女の子を、一目見て気に入りました。

 男はこの若い女の子に、ニルヴァーナの「ネヴァーマインド」をプレゼントしました。

 若い女の子は明るく元気に笑顔で、「ありがとうございます!」とお礼を言いました。

 男は嬉しくなりました。


 次の日、男はコンビニの雇われ店長に、呼び出されました。

 店長は20代半ば、男よりずっと若くイケメンでした。

 店長の目の前には、ニルヴァーナの「ネヴァーマインド」が置いてありました。


 店長は呆れ顔です。

「仕事も覚えずに、若い女の子へチャラチャラとCDをプレゼントしているのかよ?」

「……。」

 男は黙ってうつむいていました。


「若い女の子は、真っ青な顔をして、目に涙を浮かべ、真剣に怯えていたよ。お前の事をガチで怖がっていたよ。親子ほど年齢が離れているんだぜ。そんな無職独身中年男から、いきなりCDをプレゼントされたら、どんな気持ちになるか想像してみろよ。お前みたいなストーカーはクビだよ!」

 店長は男の顔にCDを投げ付けました。

「ぎゃっ!」

 男は悲鳴を上げました。


 男の額は小さく割れて、うっすらと血が滲んでいました。


(つづく 最終更新日22年07月22日)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ