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100人に1人の告白

作者: カヲリ納豆
掲載日:2026/03/14

アロマンティックの嘆き。

「小さい頃から君が好きだった。

これからも私の隣にいてくれない?」


幼なじみに、僕は告白された。

引っ込み思案で、作家を目指す少女に。


僕は、上手く返したい。

でも、言葉が見つからない。


『アタシ、あんたが好きだった』

遠くから、陽キャの告白が聞こえてくる。

『オレも好きだった』

あちらは告白成功したらしい。


『ぼく、あなたが好きでした。

付き合ってくれませんか、先輩』

違う所から、また告白。


いや、告白しすぎじゃない?


今、この高校は告白ラッシュ。


なぜなら、卒業式が近いから。

高校を卒業したら会えなくなる。同じ所に進まない限り。

だから、その前に告白をして、恋人になってしまおう、と。


そして、僕はというと。

上手く返せず、黙ったまま。

相手を凝視し、黙ったまま。


「い、いいのっ。

君は大学に行くもんね、作家志望の私とは違って。

な、なかった、何もなかったからっ」

両手をブンブン振られる。

「じゃ、じゃあねっ」

笑顔で走って行ってしまった。


本当に、僕はどうすればよかったのだろう。

友人のままでいることは、できなかったのだろうか。


僕には、恋愛というものがわからない。

好き、とか、可愛い、とか、そう思うことはあっても、デートを想像することとかは、できないんだ。


そして、上手い返し方を思い付けないまま、僕は卒業式の日を迎えてしまう。


恋愛って、何だろう?

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