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聖女の慈悲「マリアンヌ」
眠れ 愛し子
慈悲の元で 何かを考える事もなく
眠れ 幼子
慈愛の元で 思考をただ放棄して
冷たい雨露にも
吹きすさぶ風にも悩まされることのない楽園
満たされた世界 すべてはそこにある
「さあ、おいでなさい我が子達」
「ここへ ここへおいで」
「ここにいればすべての不幸を忘れられる」
「何一つ その純粋な魂を傷付けずにすむ」
「ストーリー」
聖女マリアンヌは、今でこそ慈愛の人と語られているが、過去はそうではなかった。
冷徹な少女として、認識されていたのだ。
大を救うために小を切り捨てる。
結果的に二人が救われるなら、一人を犠牲にする。
百人が救われるなら、九十九人を犠牲にする。
それがマリアンヌだ。
しかし、だからこそそんなマリアンヌに恨みを抱く者がいた。
やがて、世界中を災厄へのみこませる人物。
クリアローズという少女。
彼女は絶望的な力を差を目の当たりにしながらも、フィトアという少年と共にマリアンヌへ立ち向かった。
過去、二人は何度も敵対した。