桃太郎
昔々あるところに桃太郎という名のおじいさんと鬼という名のおばあさんがとある小さな村に住んでいました。桃太郎は山へビリーズブートキャンプをやりに。鬼は川へヒップホップをやりに行きました。
「oh yeah♪私の名前はお~に♪たわしの名前はか~に♪すべてをぶっつぶす♪けっとばす♪oh yeah♪」
鬼がヒップホップでノリノリになっていると川上から大きな桃が[どんどんぶりどんぶらどんブラジャー♪]とヒップホップのノリで流れてきました。
鬼は桃太郎と大きな桃を食べるために家に持って帰りました。
家につき、桃太郎に見せると桃太郎はまるで牛丼汁ダクを頼んだのに汁ダクになってない牛丼を出されたような顔をしました。桃太郎は落ち着くとビリーズブートキャンプで培った筋力で大きな桃をいとも簡単に切りました。すると桃の中から4人一組のストリップ大会の招待状が入っていました。鬼は嬉しそうな顔をしました。実は最近ストリップショーに興味を持っており、ご近所の友達と一緒にストリップショーをしたいと考えていたのでした。さらに優勝賞金は大量のお宝です。鬼が出ない理由がありません。
それから2か月後見事鬼はご近所の友達と優勝することができました。優勝賞金として大量のお宝を手に入れた鬼たちは鬼ヶ島という建物で毎日ストリップショーを開くことにしました。そして見ることを断ったらストリップショーのポールに代わりにされるため、みんな嫌々ながら見るのでした。クソババアのストリップショーを見たい人はいるのでしょうか。
それに見かねた桃太郎はいいました。
「ビリーズブートキャンプ歴2か月のこのわしがあやつらの野望を打ち砕くのじゃ」
すると桃太郎と鬼の家に手紙が届きました。手紙にはこう書かれていました。
「あなたは2カ月間サボったのでクビにさせていただきます。悔しかったら大人しく山へ芝刈りに行くことです」
実は桃太郎はめんどくさいあまり1回行っただけで次以降は夜ご飯を食べるからという理由でサボっていたのでした。突然のクビ宣告に桃太郎は戸惑ってしまいました。
「え、わ、わしゃぁがクビだって?と、突然なにごとじゃ!あやつめ!末代まで強制的に牛丼が汁ダクになる呪いをかけてやる!」
そう言って桃太郎は数珠を手に取ると呪いを始めた。
「はぁぁ牛丼は汁ダクじゃ!誰がなんと言おうと汁ダクなのじゃ!あやつに末代まで呪いをかけるのだ!はぁぁぁハーーーーー!!!」
呪いをかけ終わると桃太郎はどうすればストリップショーを止めさせれるか冷静に考えだしました。こういったところが年寄りの余裕というのでしょう。考えた結果桃太郎はに旅に出てその道中で3人のお供を作って鬼たちを倒すことに決めました。桃太郎はお供を作るためのきびだんごをご近所のおばあさんから買い占めました。そして桃太郎はきびだんごを手に果てしない旅に出るのでした。
桃太郎が鬼ヶ島へ向かっていると田中という名のドスのきいたサングラスをかけたジジイが桃太郎に言いました。
「おぉ、ワレこの俺様のいかつい相棒ナイフで痛い目見るぜ!」
田中はナイフをポッケから取り出し舌でペロリと舐めました。するとなぜでしょうか。ナイフに血がついてしまいました。しかし、さすがドスのきいた田中です。痛そうなそぶりを一切見せません。そんな田中に桃太郎はこう言いました。
「わしは今から鬼退治に行くところじゃ!ついてくるんならきびだんごをやるのじゃ!」
「ま、まあ行ってあげてもいいけどね!」
田中はきびだんごをもらい桃太郎の家来になりました。ツンデレ要素が入っているようです。
桃太郎が家来にした田中と一緒に歩いていると佐藤という名の見た目に特徴のない中途半端なジジイがやってきて言いました。
「おぉ!君はわしの小学生時代のマドンナ高橋ちゃんじゃないか!?懐かしいのう。あのころは高校受験でお互い忙しかったなぁ。」
どうやら佐藤はボケているようです。もうお歳なのでしょうがないのでしょう。そんなぼけている佐藤に桃太郎はこう言いました。
「わしは今から鬼退治に行くところじゃ!ついてくるんならきびだんごをやるのじゃ!」
「なんじゃ、幽霊が憑いてくるのが怖いのか?しゃあないのう。おじいちゃんがついてってやるわい。浩二はお母さんに似て怖がりじゃのう。ところでお主は誰だ?浩二はどこ行ったんじゃ!さっきまでお主のとこに立っておったのに!」
佐藤はきびだんごをもらい桃太郎の家来になりました。相当ボケているようです。
桃太郎が家来にした田中と佐藤と一緒に歩いていると鈴木という名の杖を持ったよぼよぼのジジイがやってきて言いました。
「なにちんたら歩いてるんじゃぁ!もっと本気出せよ!お主らの頑張りはその程度なのか!!!まだ!まだ行ける!人間無理だと思ったらあと3倍は頑張れるのじゃ!!!」
熱血ジジイのようです。しかし、見た目が杖を持ったよぼよぼのジジイなので全く怖くありません。口だけです。これが老害と言うのでしょうか。そんな鈴木に桃太郎はこう言いました。
「わしは今から鬼退治に行くところじゃ!ついてくるんならきびだんごをやるのじゃ!」
「鬼退治!ならもっと本気を出すのじゃ!そんなんで鬼を退治できるわけなかろう!!!このわしがついてってだらしないお主らを鍛えてやるわい!!!」
桃太郎と面と向かい合って話しているので大声で勢いよく話している鈴木のつばが桃太郎にかかり桃太郎は嫌そうな顔をしています。鈴木はきびだんごをもらい桃太郎の家来になりました。
桃太郎と桃太郎の家来になった3人はよぼよぼと鬼ヶ島へ向かっています。
「ぬぅ、ビリーズブートキャンプを2カ月間毎日通えばボディビルダー並みになって鬼ヶ島に一瞬でつくのにおしいことをしたわい。」
「へっへっへ。俺様のクールなナイフが早く獲物を切りたいとわんわん泣いているぜ!」
「はぁ、小学生時代のマドンナ新井さんは元気かのう。それにしても桜井さんのお墓まであとどのくらいなのじゃ?いい加減腰を痛めるわい。」
「そんなんじゃ一生つかんぞ!もっと頑張るのじゃ!!!お主らには気合がないんじゃ!!!」
「こらぁ!鈴木こらぁ!そう言ってるお主が一番遅いんだぜ!」
「それにしてもお主はビリーズブートキャンプをやってそうな体じゃのう。」
「お、おだてても何も出ないからね!」
こんな調子で鬼ヶ島につくのでしょうか。
出発から1週間が経過し桃太郎たちはついに鬼ヶ島へつきました。まるで逸話に出る鬼のような見た目の建物です。
「ついについたのじゃ!いい加減ババア共のストリップショーを毎日見てると目が腐るのじゃ!」
「へっへっへ。ここが俺様のナイフの餌食になるババア共がいるのか。そろそろ舌から血が出まくって出血多量で死にそうだぜ!」
「おんや、ここがわしの家だっけか?さっきまでもっとしょぼい家に住んでたと思っておったが気のせいのようじゃのう。はっはっは。」
「は、はあはあはあ。や、やっと着いたのじゃ!はあ、お主らが気合を入れたからこんなにかかったではないか!はあ、お、お主らのためにす、少しだけ休憩させてやるわい。お主らは気合がないからのう。」
「ここはわしに任せるのじゃ。伊達にビリーズブートキャンプを2か月もやっとらんからの。」
桃太郎はそう言うと鬼ヶ島の呼び鈴を力強く押しました。
しばらくすると扉から鬼が現れました。
「あ!あんた1週間どこ行ってたんじゃ!全然わしらのストリップショーを見てないじゃろ!罰としてお主らは1か月ストリップショーのポールにしてやるのじゃ!さっさと中に入るのじゃ!今は私しかいないがな。」
鬼がそう言うと桃太郎たちは鬼の後ろをついていく。
鬼ヶ島の中は部屋が1つしかなく中央に4本のポールがありポールを囲むようにイスがたくさん置かれている。
「ほら、お主ら!さっさとポールになるのじゃ!早速今日からポールとして活躍してもらうからな!」
「実はのう、鬼よ。今日はお主を倒しにきたんじゃ。」
「な、なんですとぉ!!!」
鬼は驚き後ろに倒れ込む。それほどまでに桃太郎の口から発せられた言葉が予想外だったのだ。
「ふ、なるほどな。だから他の鬼たちが女磨きをするためにホストに行ってる間に鬼ヶ島へきたということじゃな。ふっふっふ。だがお主らだけでこのわしに勝てるかな?ふん!」
鬼は中央のポールを力任せに抜く。それを見た桃太郎たちは目の前のありえない出来事に目を丸くして驚く。
「お主にそこまでの力があるとはびっくりじゃわい。だが数の暴力じゃ!家来たち!行くのじゃ!」
「「「オー!!!」」」
4人はポールを持った鬼を倒すために突撃する。
「早く帰って牛丼を食べたいのじゃぁ!!!」
桃太郎はビリーズブートキャンプ2か月で鍛え上げた拳で鬼を攻撃。
「へっへっへ。どうだ?痛いだろ?俺様のいかつい相棒ナイフはぁ!どうだ!もっと痛がっていいんだぜ!」
田中はいかつい相棒ナイフの柄の部分で攻撃。
「ほっほっほ。かつてボクシングで小学生時代のマドンナ本田ちゃんと戦ったわしがお主を鍛えてやるぞい!わしはゆで卵が大好きなんじゃ!そこがお主と違うとこじゃわい!」
佐藤はおっっっそいジャブで攻撃。
「この野郎!生卵一気飲みを毎日すればもっと筋力がつくぞ!たかだかポールを持てる程度な雑魚が自慢すんじゃねぇぞ!」
鈴木は1歩後ろでただ暴言を吐く。
「ふんにゃぁ!!!もっと!もっとストリップショーをしたいのじゃあ!そしていずれ世界を制するのじゃぁ!」
鬼は長いポールで4人をバッタバッタと殴る。
激闘の末、やっとの思いで鬼を降参させることに成功した桃太郎たちは帰り際に今まで鬼がストリップショーで稼いだお金を持ち帰りそのお金で鬼ヶ島を取り壊し桃太郎たちはストリップショーに怯えることなく幸せに暮らしましたとさ。