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01.出会い

 「只今よりアビリティチェックを始めます」


 無機質な密閉空間にアナウンスが響く。部屋の中央には大きな鉄の塊が置かれている。


「計測を開始します」


 その合図と共に彼女は左手で力を溜め始める。ポケットに入った結晶から手のひらへ、光の粒が流れていく。手が輝き始めたところで、彼女は右手を真上に上げ、パチンと指を鳴らす。鉄の塊は轟音と衝撃波を伴い消滅した。


「計測が終了しました。結果は後日お知らせします」


 彼女は静かに、振り返らず部屋を出ていった…………。



◆◆◆◆◆◆◆



 今日の為に買った新品のスカートとピカピカに磨いた革靴を身につけた少女が地図とにらめっこしていた。


「う~ん……今どこにいるんだろう……」


 彼女は今日、この町に引っ越してきたが自分の家が分からず途方に暮れていたのだ。


「あの……すいません」


 通りかかった女性に道を尋ねたところ、わざわざ案内して貰えることになった。

地図を見せた時、少しニヤリとしていたのが気になったが……。


「今日引っ越してきたばかりなの?」


「は、はい……」


「この町、似てる場所が多いからね。私も初めて来たとき迷ったなぁ。そういえば、お名前は?」


「あ、えーと……花束はなつか 明日翔あすかといいます。『はなたば』って書いて『はなつか』です」


「へぇ、珍しいね。私は九木ここのぎ 零愛れいあ……あ、着いたわ」


「『シェアハウスここのぎ』ってここかぁ……ってあれ? 『ここのぎ』って……」


「うん」


「え……もしかして」


 明日翔は零愛がニヤニヤしていた理由を察した。


「私、ここのオーナーだもん」


「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」


「これからもよろしくね! 明日翔ちゃん♪」

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