I was faithful ”Ⅰ”
悩みに悩むはクノッソスの迷宮
「嫌な夢見た」
アリスはそう呟いて眼を覚ます。レイは横で座ったまま眠っていた。すうすう言っていた、かわいい。窓の外から朝日が入ってきていた、光の強さを見るにまだまだ早朝である。アリスは布団をのけて、伸びをする。その時ドアをノックする音が聞こえた。
「アリス、居るか〜?」
外から魔理沙の声がする、しかも息切れしながら。こんな朝早くうるさいわね、アリスはそう心の中で毒づいてドアを開けた。魔理沙は慌てた様子であった。
「どうしたの?慌てた様子で」
アリスは疑問を魔理沙に尋ねた、魔理沙はドアを掴む、ぜいぜいと息を切らしている。そして深呼吸する。
顔は真剣であった、今まで見た事が無いくらい。
「力を貸して欲しい、幻想郷が危ないんだ」
「ええ、もちろんよ。そんなことだろうと思った」
アリスは答えた、そして部屋に戻り人形達を連れてきた。魔理沙は空を見ていた、空は快晴であった。
「あら〜藍〜何をやってるのかしら」
幽々子は前から歩いてきた藍に話しかける。藍は歩みを止める。顔はお互い真剣そのものである、幽々子は少し笑っているが。
「戦いの準備を…幽々子殿…貴女こそ何を?」
「いやいや〜ちょっと八雲紫を引きずり出そうとね〜八雲紫から聞いたけどそろそろ攻めてくるんでしょ」
幽々子は藍の問いを返した、藍は少し表情を暗くする。そして歩き去っていった、幽々子はその背中を見届ける。そして幽々子も歩き出した。二人とも足取りは重かった。
次の日、幻想郷に厳戒態勢が敷かれた。人里は慧音の能力で隠され、それを妹紅が警護する形となる。幻想郷は未だ見たことが無い姿を見せていた。そう、静寂であった。実力者達も不穏な空気を肌で感じ取っていた。
「あと少しで攻めてくるんでしょ、なんで誰にも言わないの?」
レミリアがパチュリーに尋ねた。パチュリーは本を横に置き立ち上がった。
「東風谷早苗に頼んで、幻想郷に強敵が攻めてくるという事を幻想郷中の実力者達が知る、という奇跡を起こしてもらったの。だから大丈夫」
パチュリーはそう言って、屋敷の外を見る。外は雲が架かっていた。雲は巨大であまり青空が見えなかった。
「あははは、ああ始まんのか」
ウィズダムが言う、後ろにも沢山の部隊がいる。全員何か言っている。第一次遠征に行けなかった愚痴や部屋が汚い等。前が明るくなる。全員が足を踏み出す。
「侵入者!来ます!」
藍は橙からの警告を聞く、そして急いで外に出る。敵は見えない。
「どこからだ!」
「人里と命蓮寺の方角、そして上空からです!」
藍と橙は急いで上空に飛んだ。上空にはすでに何人か部隊が居た。敵は武器を構える。二人は弾幕を放つ、殺す気の弾幕だ。部隊は貫かれ堕ちていく。
「あらら〜すごい死んでるじゃない、ウラトス様の出番か…」
ウラトスは言葉を止める、そして眼を閉じる。藍と橙は距離をとる。だが何もしてこない。二人は不審に思い辺りを見渡す。下に幽々子がいた。恐らく能力を使
ったのだろう。ウラトスは堕ちていった。幽々子は歩いて行った。二人は飛んで妖怪の山へ向かった。
「フランを出す。咲夜、貴女もついてきなさい。美鈴、小悪魔。守りは任せたわよ」
レミリアはそう言い、地下へ向かっていった。美鈴と小悪魔、パチュリーはその背中を見届ける。そしてパチュリーは立ち上がって魔法の森へ飛んで行った。
「目的は妖怪の山にある、凱天玉。それを手にし、幻想郷から現世を攻めるぞ」
マイルは言う、後ろには大臣と四天王が居る。守りが手薄な気がするが、まあ大丈夫だろう。マイルはそう思い、歩き出した。
「霊夢さん!」
霊夢は後ろを向く、後ろには早苗が居た。早苗はずいぶん急いだ様で息を切らしていた。そして霊夢に並んで言った。
「何処へ向かいますか?私もお供します!」
「そうね、じゃあ–––––––」
アリスはレイと共に走っていた。魔法の森を抜ける最短ルートを。空を飛ぶのは自殺行為だ、上では弾幕戦が始まっている。仮に飛べば流れ弾に当たるし、味方の邪魔になる。アリスはそう思い走っていた。レイも後ろから走ってくる。そしてアリスはしゃがむ、案の定レイは斬撃をアリスに放っていた。レイの表情は変わらない。前から男が歩いて来ていた。
「こんなことだろうと思ったわよ」
「察してたのか…レイ、殺しとけ」
アリスと男は言う、前の男は歩みを止める。レイは凄い速度で男の隣に来る。レイの表情は変わらず無であった。アリスは構える、だがレイは一瞬でアリスに詰め寄り、斬撃を浴びせる。アリスは何とか体制を持ち直し、距離をとる。人形はレイに攻撃する、だがレイは全て躱し、鞘でアリスを殴る。そして斬撃を放つ。アリスは全く抵抗できない。強い、だった…アリスはレイを見て考察を止める。勝てない…アリスは直感的に悟る。次の瞬間レイが蹴りで横の森へアリスを吹き飛ばした。アリスは転がりながら飛んでいった。レイは刀をしまった。男はレイを見る。
「レイ」
レイは外で眼を覚ました。朝になっていた。なんで外なんだっけ、確かアリスの御神体を見て、それで蹴られて…ああ、そっか怒ってるだろうな…師匠の命令が果たせないかもしれないなぁ。レイはそう思って、座り込む。上海人形がゆったりと飛んできていた。手に何か持っているが、眼鏡を掛けてないのでよく分からない。
「シャンハイ…ツクッタ…」
上海はおにぎりを持っていた、いやおにぎりじゃねえあれ唯の米だろ、レイはそう思ったが受け取った。そして口に入れた、腹減ってるから仕方ないレイはそう思う。上海人形はレイを見ていた。その眼は輝いていた、レイは笑って率直な感想を言う。
「美味しいよ、ありがとう」
だが、上海人形は依然眼を輝かしていた。まさか、こいつ美味しいという言葉を知らないのか…レイはそう感じた。だったら…レイは頭を撫でた。上海は嬉しそうにしていた。しばらくして撫でるのを止めた。上海人形は不服そうな顔を見せた。
「はは、ごめんごめん」
「上海じゃなくて私に謝ったらどうなの?」
アリスが鬼の形相でドアを開けて言った、そしてレイを掴んで中に入れた。そして上海も中に入れた。
この後数時間土下座した。
「分かったわよ、次見たら殺すから」
アリスはそう言って朝食を渡す、朝食はトーストであった。レイは口に入れた、とても暖かかった。レイはある疑問を尋ねた。
「何で見ず知らずの僕にこんなにも優しくできるんだい?」
レイは言う、アリスの動作が止まる。レイは尋ねたことを後悔した。マズイかもな…任務が果たせないかもレイはそう思う。
「それって当然の事じゃないの?貴方はあの時困ってたそれを助けるのは当然じゃない?」
アリスは笑ってそう言う、レイの心に暖かい何かが流れた。それは先ほどのトーストではない。何かはよく分からない。ただ、暖かい。自分は知らない、祖国ではこの様な事は一切無い、僕はひたすら機械的に育てられ、戦士にされた。温もりなんて…知らない。僕はこの光を失いたくない。
初めて僕は命令に背いた。
「レイ?何故」
男は疑問を吐く、胸に深々と刀が刺さっている。そこ
からは血が流れている。レイの顔は依然無表情であった。だが眼には決意の光が映る。
「何故って…幻想郷を滅ぼしたくないと思ったんですよ、ほら立てよまだハイリゲンガイストフォームが残ってるだろ」
レイが冷たくそう言う、男は立ち上がる。顔は怒りに満ちていた。
「さあ、来いよ!ラクトマン=エアレイド!」
レイは叫ぶ。
用事の合間に書いとりましゅ
よろしくお願いします




