…全てを捨てた日
あまりよい家に産まれなかった明美は母親と喧嘩をして家をでることに。
このよは皆お金。
お金以外に大切なものなんてない。
それが明美の生きる理由だった。
明美は小さい頃から両親共働きで愛情をあまり受けなかった。
父親はギャンブル好きで、自分の給料は全てギャンブルに使っていた。
そんな父親を見て母親は毎日のように父親を怒る。
父親も反抗して、そして毎日のように喧嘩となる。
一人っ子の明美にとってその場所から逃げるにはいつもトイレに隠れて泣くことしか出来なかった。
そして、わかっていたことだが父親と母親は離婚した。
明美は母親と一緒に家をでたが、明美にとって一人になるということは変わらなかった。
「…お母さん、参観日きてくれる?」
「お母さん見てわからないの?
お母さんは忙しいのよ。
明美も早く働いて家にお金をいれてちょうだい。」
母親は明美を高校へ行かすつもりはなく、中学三年生の明美は受験勉強を全くしなかった。
学校では悪い友達と付き合いいつのまにか煙草を覚えた。
明美はだんだん学校もさぼるようになり、毎日のようにカツアゲをしていた。
「明美のおかんはいいよね〜??
あたしなんか毎日おかんと喧嘩だしさ〜」
友達の玲央名は明美に毎日のようにその言葉を言う。
「らくっちゃらくだけど、たまに疲れる。」
明美はいつもその言葉にそう返答する。
しかし、ある日。
明美達のあまりのさぼりぎみに学校が明美の母親に連絡をいれた。
明美は何事もなかったかのように家に帰った。
すると珍しく母親が仕事に行かずに家にいた。
「あ?おかん仕事は?」
明美が母親に話しかけると母親は明美のほうを睨むなりおもいっきり明美のほうをビンタした。
痛みとともに明美の顔は叩かれた方向へと向く。
「あんた!!
毎日学校も行かずになにしてるのよ!!?」
母親は泣きながら明美を怒鳴った。
明美は呆然とする。
母親は何度も明美の顔をビンタする。
むかついた明美は母親の手を掴み怒鳴った。
「うるせぇよ!!
今頃なにさ!!?
母親きどりしてさ!?
何しようがもう私の勝手でしょ!?」
明美は母親をおもいっきりにらんだ。
「誰がここまで育てたと思ってるの!?
そんなに嫌なら出ていけばいいじゃない!!
あんたなんか産むんじゃなかった!!!」
その母親の言葉に明美はひどく胸を傷めた。
「でてくわよ!!」
明美は何も持たずに家を出ていった。
それっきり明美は家に帰らなかった。
*これは本当に会った話しです。