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下着モデル潜入捜査官レイラの事件簿  作者: 茜見零
事件簿No.8 ネクリの休日
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第97話 確保した男



 レイラは、確保した男の首をロックした両腕を、少し緩めた。


 口を利けるようにするのだ。


 「私がこれからする質問に答えろ。大声は出すなよ。小声で喋れ。いいな? では、始めよう。お前たちの正体は何だ? 宇宙海賊か? ここで何をしている?」


 さっそく本題に入る。今は他に誰もいない機械(マシン)(ルーム)だけど、誰かが入ってくるかもしれない。そんなにのんびりしている暇は無い。



 「海賊?」


 組み敷かれた男が、小声で言う。


 「何の話だ?」


 「質問をしているのは私だ。お前は、答えるんだ」


 レイラ、また、ロックした両腕を、締める。


 「ぐほっ」


 男は、声にならない声を出す。


 「わかったよ。あの……これが、どういう遊戯(プレイ)だがわからんけど、その前にさ、お前、その声は、レイラだろ?」


 「は?」


 目が点になったレイラ。思わず、両腕を緩めそうになる。


 今、なんていった? こいつ、確かに、レイラと言った。私の名前だ。私の名前を知っている。なんで? 海賊に知り合いなんていないんだけど。


 「俺だよ」


 男はうめくように言った。


 俺って誰? 知り合い? そういえば、この声、聞いたことがある。それも、つい最近だ。


 「ギルバンだよ。ほら、この前会ったばかりの。覚えてるだろう?」


 「ギルバン!?」


 それなら、つい先日、数列家の事件で、出会ったばかりだ。


 ギルバン。私立探偵の男。


 そうなの? 本当に? 確かにこの声は。


 レイラは、男の顔を覗き込む。男のほうもこっちを向いた。2人は至近距離で見つめあう。


 「あっ!」


 慌てて顔を離したレイラ。


 今の顔。間違いない。


 ギルバンだ!


 なんで? なんでギルバンがここに!?


 ゾンビの出現より、もっとわけのわからない事態。


 レイラの頭、もうついていけない。



 「わかっただろ」


 ギルバンが、言う。


 「とりあえず、俺の首から腕を離してくれよ。断頭台(ギロチン)に頭が乗っかったままってのは、気持ちいいもんじゃないぜ。さ、どかしてくれ」


 「ダメ」


 レイラは、手足を、ぎゅうっと使って、ギルバンをしっかりロック。


 「おい、何するんだよ。ふざけるなよ。だから、こんな遊戯(プレイ)、俺の趣味じゃねーよ」


 「うるさい、黙れ」


 と、レイラ。理不尽な展開が続きすぎている。素直に相手の言うことを信じるわけにはいかないのだ。


 「あんたがギルバンなのは、わかった。私立探偵のギルバンね。でも、あんたが、表の顔は私立探偵で、裏で海賊の手下をやってた、そういうことだって、充分あり得るじゃない」


 「ありえねーよ!」


 ギルバンは、必死の声。


 「なんだ、そりゃ。何の妄想だよ。俺が海賊の手下? レイラ、何の冗談だ? お前、おかしいぞ。本当にどうしちゃったんだ?」


 「海賊の手下じゃない? じゃあ、何なのよ」


 「ここで雇われているだけだぜ。警備(セキュリティ)だ」


 「雇われてる? 誰に雇われているの?」


 「そりゃもちろん、ここを経営している会社に決まってるだろ」


 「会社? なにそれ。何の会社?」


 「本当に、お前、何言ってるんだ? この海洋テーマパークを経営している会社に決まってるだろ!」


 「海洋テーマパーク?」



 ◇



 バラバラと。 


 機械(マシン)(ルーム)に、人が入ってきた。


 明るい色の制服姿だ。制服の胸には、よく見ると、大手テーマパーク運営会社のロゴが入っている。スーツ姿の男がいる。それに、光線銃(ブラスター)をぶら下げた警備(セキュリティ)要員も。


 レイラ、ポカンとなる。


 なんだ、こりゃ。

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