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下着モデル潜入捜査官レイラの事件簿  作者: 茜見零
事件簿No.8 ネクリの休日
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第90話 大海賊の洞窟



 洞窟の階段。


 照明も、なんだか色彩が増えて華やかになってきている。


 さっきまでの青、紫、碧に、赤、黄色、ピンク、琥珀色、その他、色とりどりになってきている。人工石の照明。キラキラと輝いている。


 「綺麗だね」


 ネクリ、少し気を取り直している。


 確かに、明るく、華やかな雰囲気だ。


 「ほんと、何のためにここを作ったんだろうね」


 レイラは、呟く。


 世の中に知られていない、沖の海底の秘密基地。


 妙に凝った、豪奢な通路を作っちゃったりしてる。


 ここを作った時、よほどカネとヒマがあったのか。通路におしゃれな照明とかしちゃってるってことは、この先にはもっと豪華な部屋とかあるのか?


 これは、いったい?


 ひょっとしたら、遥か遠い昔に、宇宙戦争に備えて作った秘密の地下シェルターとかではないのか。国家の要人たちが、ここに隠れるための。それなら辻褄が合う。国家規模の計画で造ったものなら、何でも説明がつくといえばつくんだけど。


 戦争に備えた、秘密の地下シェルター。


 宇宙は、今、ずっと平和である。戦争の脅威がなくなって、ここは、放棄された。そして、ずっと時代が降って、たまたま入り口を見つけた誰かが、ここを利用していた。


 そんなところかな。



 ◇



 「ねえ、レイラ」


 ネクリが、手を引っ張ってくる。


 「私、気づいた。ここ、海賊の隠れ家だよ」


 「海賊?」


 能天気だなあ、と、レイラは呆れる。さっきまであんなに怖がってたのに。ちょっとウキウキしているみたい。確かに色とりどりの華やかな空間だけどさ。


 「ここは大海賊の城! あっちこっちから奪ってきた財宝で、ここを飾り立ててるんだよ」


 ネクリは、自分が謎を解いたと言わんばかりに、胸を張る。


 海賊って。


 レイラは、頭痛が痛い。


 現在も、宇宙野盗だ宇宙海賊というのは存在するけど。こんな地下施設を作るほど、予算や人員のある宇宙海賊なんて、存在しないはずだ。


 もっとも、国家が作った地下シェルターを、宇宙海賊がたまたま見つけて、自分たちのアジトにしている。そういうことならあるかもしれないけど。


 「ネクリ、油断しちゃだめ」


 レイラは、言った。


 「ここにいるのが宇宙海賊だとしても、水着の女の子がつかまって、良い扱いを受けるとは、とても思えないからね。誰に出会っても、警戒しなきゃ絶対にダメ。いい、わかった?」


 「はーい」


 ネクリの声、なんだかんだ浮き立っている。


 本当に能天気な子だな。ま、あんまりガタガタ震えていられるよりは、いいんだけど。



 ◇


 

 誰かを見つけたら、出会ったら、どうしようか。


 レイラは、冷静に考えている。


 こっちは武器も道具もない。本当に水着だけ。それに、ネクリも守らなければならない。


 相手がどんな人間なのか、やばい奴なのか、武器を持っているのか、そういうのを確認してから対処している時間は無い。先に光線銃(ブラスター)を抜かれたら、それで終わりだ。宇宙海賊かどうかは別として、ここが悪党のアジトの可能性、それは依然として高いのだ


 自分の生命と安全を確保する手順。


 相手が危険な悪党の可能性がある以上、まずは相手の身柄確保拘束。それが最優先だ。その後、相手の素性を確認する。それでいい。相手が悪党で、武器を持ってたら、取り上げてこっちのものにする。


 容赦のない戦いだ。


 

 ◇



 キラキラ光る階段を上ると。


 大きな扉があった。扉にも、色とりどりの照明石で華麗な紋様が描かれてある。


 「ネクリ、私が先に行くから、気をつけてね」


 レイラは、扉に近づく。



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