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下着モデル潜入捜査官レイラの事件簿  作者: 茜見零
事件簿No.8 ネクリの休日
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第89話 謎の地下要塞



 レイラは、ネクリをしっかりと抱きしめながら。


 刑事としての思考、これまで習い覚え経験した手順で、状況の分析をする。最悪の事態も、想定しなければならない。


 洞窟に並べてある3体の人骨。明らかに、人間の仕業。


 まともな人間なら、人骨を並べ置いてそのままにしておくなんてことあるわけない。


 ここは、やばい連中の根城。

 

 今はそう考えるのが、妥当だ。


 レイラ、改めて周りを見回す。青、紫、碧、幻想的に光る岩壁。よく考えたら、これも、人工の照明石なのだろう。ここが自然にできた天然の洞窟というのは、ちょっと考えにくい。


 人工的に作った照明つきの洞窟。


 そうすると。ここは無人島の地下を大規模に改造した秘密基地か何かってこと? 入り口が海面下というのも、ここを秘匿するためなの?


 でも。


 ここは超有名リゾートビーチの、ちょっと沖の島だ。


 そんなところを、こっそり秘密に、大規模工事して基地をつくるなんてできるのか? とても考えられない。この辺の島に、大規模地下施設があるなんて話も、聞いたことがない。そういう情報は一切ない。ここが知られているなら、リゾートのガイドに、載っているはずだ。


 なるべく現実的な可能性は。


 ここがリゾート開発される前に、目立たない無人島の地下に、誰かが何かの目的で、こっそりと大規模施設を作った。その後、この辺がリゾート開発され発展した。ずっと、沖の島の秘密基地は知られることはなく、現在に至った。


 そんなところか。


 この仮説が正しいとすると。ここのリゾートは、ずっと大昔から栄えていた筈だ。つまり、秘密基地建設は、さらに古い昔にさかのぼることになる。


 誰が、何のために。


 全くわからない。


 そして、重要なのは。


 今もここは、何かの活動のために、利用されているのか? それとも昔に放棄されたのか?


 あの人骨。まだ綺麗だ。綺麗すぎるくらい。そんなに大昔のものではない。割と最近のものにみえる。レイラは、鑑識の専門家ではないが、そのくらいはわかる。


 最近まで、ここを誰かが使っていた。それは間違いない。この地下施設を知っている人間がいる。そういうこと。


 今、ここに誰かがいるのかいないのか、そこまではわからないけれど。



 ◇



 「私たち、どうなっちゃうのかな」


 レイラの腕の中で。


 震えているネクリ。


 「ここは、人工建造物ね。今、誰かがいるのかいないのか、そこまではわからない」


 レイラは、なるべく明るく、励ますように言う。


 「人が作った施設なら、出口だってあるよ。そこを探そう。注意して動く事は必要だけど、無闇と怖がることは無いからね。私にしっかりとついてきて。さ、行こう」


 ネクリも、うなずく。


 2人は、また歩き出した。


 洞窟を曲がっていくと、上への階段になっていた。人工建造物であることは、もう間違いなかった。



 まだ、不確定なことが多い。 


 でも。


 レイラは、宇宙警察の刑事である。


 大自然の中に、おっぽり出されるよりも、人間相手の方が、心得がある。


 たとえここで潜んでいるのが、悪党だとしても。


 何とかネクリを守って、脱出してみせる。


 目の前の階段を、レイラは慎重に1段1段上っていく。



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