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下着モデル潜入捜査官レイラの事件簿  作者: 茜見零
事件簿No.7 瀕死の下着モデル
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第69話 教授の家



 やってきたエアカータクシーに乗り込むレイラ。


 タクシーといっても無人で、自動運転(オート)か呼んだ客の自己運転か選べる仕様だ。


 レイラは自動運転(オート)を選択し、目的地を音声入力する。


 発車するエアカー。


 シートに凭れたレイラ。頭はまだカッカしている。


 何だったんだ? あの男は。


 ギルバンのことを思い出す。


 あいつはカオリとどういう関係なんだ?


 まさか、あんな男がカオリの友達のわけはない。


 と、すると。


 数列家。その仲間か。数列家、大昔から続いている数列道といっていた。組織や団体があるのだろう。数列家の組織の関係者だろうか。それでカオリを知っていて、会いにきたとか、そんなところか。


 しかし、あの男。


 どう見ても数列家にが見えない。カオリとはまるで違う。


 あの身のこなし。油断のない目配り。頭脳より、肉体を鍛えた武闘派。


 プロだ。間違いなく格闘訓練を受けている。


 その時、レイラは気づいた。


 さっき、あのギルバンという男の顎にパンチを入れたときのこと。


 あれは。


 避けようと思えばできたのに、避けなかった。そんな動きだ。


 ふと、宇宙警察学校での、格闘訓練のことを思い出した。ギルバンの身のこなし。体術格闘の教官の動きに、似ていた。


 「あー、もう、私、何をやってるんだ」


 レイラはますますカッカする。顔が真っ赤になっている。


 「あんなチンピラに見透かされ、見切られるなんて」


 生意気なやつだったな。妙に馴れ馴れしかった。


 「こっちが女の子だからってバカにしやがって」


 レイラが1番嫌な態度だ。苛々が募る。


 落ち着くんだ。自分に言い聞かせる。


 自分は宇宙警察の刑事だ。あんなやつ何でもない。今日はたまたま、刑事の身分が使えないから、ちょっと遅れをとっただけだ。


 警察証が使えればあんなやつ簡単に締め上げてやれる。うん。何の問題もない。


 切り替えよう。今すべきことに集中するんだ。


 あのギルバンが、格闘術を修練した数列家なのか、数列道の組織の戦闘部門の人間なのか、よくわからないけど。



 ◇



 ベルモガル街1523番地。


 自動運転(オート)で、すぐに着いた。


 星都の郊外の閑静な住宅街である。


 広い敷地の立派な一戸建てばかりだ。そこそこ裕福なエリア。


 目的地の少し手前でレイラはエアカーを降りる。


 目的の家。レスタード教授の家は、古風な2階建てだった。先宇宙期(プレコスモロス)の木造建築様式。玄関の両脇に立派な門柱があり、上にテラスがある。


 「ここでいいんだよね」


 レイラは住所を確認する。


 家に表札は出ていない。一応、家の周辺をチェックする。刑事の習性である。


 普通の郊外の家。問題ない。


 来る途中、携帯端末(パッド)でレスタード教授についてチェックした。


 ここシン・トーキョー星にある大学に、レスタードという名前の教授はいなかった。しかしレスタードという名前はそれほど珍しくない。検索を全宇宙に拡大すると、この名前の教授はたくさんいた。中には数列と関係ありそうな数学の教授もいた。誰がカオリのいうレスタード教授なのか、わからない。


 ともかく。


 カオリがここにきて、レスタード教授に会わなきゃいけない、そう言ってたんだ。


 会おう。


 玄関の前に立つレイラ。


 その時。


 気づいた。


 ()られている。



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