その4
①
心を静かに呼吸を深く
どこまでも澄み切る水の音は
輝く風景の中に投影されていってしまう
水に映るは自分自身の鏡
これまでどんな人生を歩んできたか
誇れるようなものはあったか
頭と身体が空っぽになることで
全ての記憶が彼方へ消えていってしまいそう
このまま全ての流れに身を任せたら
何かを得る事は出来るのかな
②
ギターの音色が聞こえてくる
これはアコースティックギターか
森の中でこんな音色に出会うとは思いもよらぬ
散策はそろそろ終わりにして
家に帰ろうか
藤の花を探していて
見つかったから
コレクターの私としては
かなりの満足
かねてから花の収集をしている
人生で花を集める事は
私の人生の全てである
③
抹茶ラテに希望を見出す
かねてから抹茶アイスは好きだったけど
抹茶ラテは盲点だった
意識の片隅にもないものだったが
いざ手に取ってみると
ここまで美味しいものだとは思わなんだ
これから先は
抹茶ラテと共に人生を歩んでみる
そんな決意を新たにしたんだ
④
世界の仕組みを知ってみたい
世界とはどんな原理で動いているのか
それが分かるのなら生きていて楽しいかもしれない
あまりにも無知なるが故
世界というものをよく分かっていない
子供の頃は大人になりたくないなんて
思っていたんだけどさ
大人になったら
今度は世界の仕組みを知りたい欲望に駆られる
⑤
世間から身を引いてみる
あまりにも現実の世界に浸かり過ぎた
冷や汗が出るくらいに
浸かり過ぎたとは思う
もっと気楽にいこう
深く考えるのが最善とは限らない
考えれば考えるほど
泥沼にハマる場合だってある
今がその状況かもしれない
楽天的な人のふりをしよう
⑥
音の鎮まりに心を寄せる
この波飛沫は大自然の息吹であるが故に
人の小ささを感じさせてくれる
スケールの大きい大自然は
どんな未来を描いているのだろ
世界平和よりも大きい未来を描いているなら
是非とも心を共感したい
日が沈んでいく
この世界ともしばしばお別れなのかもしれない
⑦
優柔不断の選択は
限りない迷いの世界
どちらかを選択するのなら
どちらかを捨てていかなければならない
捨てる事にあまりにも
臆病であるが故に
何も選択出来ないジレンマに陥る
結局
何も進まないんだろう
そんな私は自らの魔境に進んでいく
⑧
曇り空
夏の期間であるからさ
気温の適度は丁度いい
墨の濃さも丁度いい
人の笑顔も丁度いい
これから先の起こる未来も
丁度いい
きっと世界はこれから明るくなっていく
そう思わないとさ
面白くないじゃん
⑨
そして歯車は再び動き出す
私と君の錆びついた運命は
今を起点として動き出すんだ
それは太古からの決まり事であり
この世界を循環させるための
数少ない法則であるかもしれない
この世界に蒼空が遥かに広がっているように
世界は感謝と希望で彩られている
そうだ
動いてみないとさ
何も始まらない事はもう分かっているんだよ
次の一歩を踏み締めないと
⑩
あの時に君が言ったあの言葉は
今でも胸に深く刻まれている
空虚であった心に深く刺さってしまった事は
人生の価値観を変える程であったと思う
人に影響されないと思っていたけれど
そんな事はないのに気付かされてしまったよ
私は人に影響を与えられない
そんな人生を送っていないから
仮にもし
人に影響を与えられる程のものであるなら
世界を変えられるほどの力を持つのなら
全てを変えてみたいとは思っている
⑪
曇りの空から怪しげな様子があると思いきや
雨がたちどころに降り注ぐ
この雨は私の心の反映だ
今の私は沈んでいる
それは色んな事が周りで起きたから
私は頼らないが故に
あちらこちらで頭をぶつけている
それが人間関係のヒビとなってしまっている
雨が私を慰めてくれるのなら
少しだけ外出をして
心に栄養という要素を授けてみたい
⑫
世間の出来事が雑に見える
あまりに苦しみばかりが強調されていて
人生は苦しかないのではと思ってしまう
そんな世界であるのなら
私はこりごりである
世の中は荒れている
それだけは間違いない
しかし
いつの時代も荒れていたではないか
今だけが荒れていると思うのは
少し気がせいているような気がする