その3
①
風の音が比較的に穏やかになってきている
それが肌で感じられる肌に私は繊細なんだ
心地よい状態は精神を明るくする
そんな日々を追い求めるばかりで
世間からは大分、足がとおのいてしまった
自然の中に身を任す事が
私が自分自身というものを深く認識出来ると思うので
これから先も
社会の中で生きていくという事を
思い描く事は難しい事なんだ
普通の人が出来る事を私は出来ない
欠陥といえば欠陥なのかもしれない
②
世界の片隅でひっそりと生きる
それが私の楽しみであり
生きていく喜びとなっている
人との交際は意味をなさない
万人共通法則じゃないけど
私には私の生き方がある
だから邪魔をしないで欲しい
これから先も1人で生きていくんだろ
少しの寂しさはあるけれど
その寂しさを糧にしてさ
生きていく事を確立していきたい
③
世界が慌ただしくなっている
この情勢は
予言で言われている世界の破滅の前兆
どこに行っても逃げ場はなく
与えられるのは人類共通の死
それは一見、不幸に見えるかもしれないけど
有から無に回帰するだけであり
たいして騒ぐことでもない
元々、無であったのだから
今更 無になった所で
宇宙の運行なんて何も変わらないんだ
④
優雅な時間が奪われていく
それは生まれる前から決まっていた事で
私の人生は20代から転落することになっている
人生の台本がそうなっている
苦難の艱難辛苦を味わう必要がある
人生というのは舞台芸術
人の目には見えない個人の台本があって
その通りに人は生きていく
起こることは全てが必然であり
なんの疑問もない
そして私は台本の通りに死んでいき
また生まれ変わるのだろう
⑤
机の振動音が気になり出す
いつから繊細になったんだっけ
小さな出来事が
あまりにも気になり出して
収拾がつかなくなる
己の小ささが浮き彫りになる
気の小ささも感じている
人との調和が出来ない
それは社会では生きていけない証拠となる
息苦しい世の中と思っていたけど
よく考えてみたら
世の中に責任があるのではなく
私に責任があったんだよ
⑥
染み渡る人の思いやりが
孤独の私にもあるんだなと思える時がある
世界から思いやりをなくしてしまえば
あるのは自分勝手なわがままと虚無だけ
人は1人で生きていく事が出来ず
他者との交流が必要となる
その前提条件を崩してしまうからこそ
あらゆる問題の種をまいてしまうんだ
社会とは人との集まりであり
わがまま放題で生き抜くことは難しい
⑦
言葉の重みに負けてしまいそう
言葉とは諸刃の剣であり
人を活かす事もできらば
人を傷つける事も出来る
悪用はいくらでも出来る
その言葉溢れる世界にて
生きていくことは環境が大事である
私の言葉はどんな響きがするだろう
人を活かせる事が出来るのだろうか
そんな不安じみたもので
この世の中を渡っていく必要があるのか
⑧
雨の天気が物静かに物語っている
世界の始めと終わりには
雨が分岐点となっているのかもしれない
この世界も随分と長い事、続いてきた
終幕のタイミングとしては適切かもしれない
今日の雨を兆しとして
世界が終わりに向かっていくのなら
私はささやかな捧げ物を施して
世界と共に消えていきたいんだ
微かな願いが叶うのかもしれない
⑨
絶望の中に希望を見出す
それは本当に微かなものであり
泥の中に埋もれる砂金と言ってもいいかもしれない
世界には苦しい事がごまんとあり
悲しい事がごまんとある
そしてあらゆる不平不満に繋がるものがある
何のために生きているんだろうと思える時もある
でも
苦しい事や挫折を味わっても
己に負けない事
人に負けないのではなく
己に負けなければ
己に恥じない生き方が出来るのなら
それでいいんじゃないか
⑩
このまま平凡な人生でいいのかな
あまりにも普通過ぎるが故に
不安という思考が頭から拭えない
何の波風もない人生というのは
生きていてどんな意味があるのだろうか
振幅のない揺れの浅いブランコのようで
誰からも振り向いてもらえない
平凡な人と結婚し
平凡な子供を作り
平凡な老後を通して
平凡に死んでいく
過去の偉人の勉強でもしてみようかな
⑪
もう何もかもが嫌になる
そんな気分に浸っているのは
人生の前向きな姿勢から遠ざかっている
世の中には苦しい事がなんでこんなにも
たくさんあるんだろうね
あまりにも苦しい出来事が多すぎて
私は飽和状態になってしまうよ
扇風機の風にあたっていても
心はどこか虚しくて
大きな穴があいてしまったかのよう
何とかしないといけないとは思うけど
どうにもならない事もあるんだよ
⑫
暇で暇で仕方ない
そんな日々を送るなら
何のために生まれて来たの
暇を潰すために生まれて来たのか
人生は暇つぶしであるのか
時計の針が進む進行で
ただ無為に時間を垂れ流すのか
それは人との関わりを避けているのか
暇というのは
己の責任であり
暇を潰しているのも己の責任である