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隣の町のスーパーの駐車場につくと車を止めた。ここで販売するようだ。開店準備をし、最後に美咲さんがホワイトボードに「奇跡の復活!ダンジョン産スライムゼリー入りジュース500円」とポップなデザインで書いてカウンター脇に置く、さあ販売の開始である!
「本日新発売、スライムジュース!本物ダンジョン産、魔物入りジュースだよ。いらっしゃいませー」
元気に呼び込む美咲さん。そこにギャルズが近づいてきた。
ギャルA、Bが現れた。
「新発売のスライムゼリー入りのジュースです。オススメですよ」
美咲はスライムジュースをアピールした。
「えっスライム?なにそれキモいんですけど」
「マジウケるー」
「「ギャハハハ」」
ギャルA、Bはスライムジュースをこき下ろした。
「うっ!」
美咲は精神的ダメージを受けた。
ギャル二人は逃げ出した。いや去っていった。
「ひっひどくない?今時の若い子って可愛い容器に入れてもダメなのかな?」
そして気を取り直して待っていると、次のお客さんが来た。
おばあちゃんと孫が現れた。
「ねえねえおばあちゃんジュース買って」
「あらあらハイカラなお店だこと……ダンジョン産てホントかしら…そういえば昔私のお母さんがまた食べたいってよく言ってわね……」
「何これスライムジュース飲んでみたい、買って買って」
「ハイハイわかりましたよ。じゃあスライムジュース二つ下さい」
おお、売れたぜ。ジュース一つで5百円って、何気に高いよな。
「はい、ありがとうございます。千円になります」
美咲はスライムジュースを売った。
「どれどれ、ジュルジュル」
「わー、中になんか入ってる、キラキラして綺麗、ジュルジュル」
ティキーン!
「「うま!!」」
おばあちゃんと孫は改心の一撃を受けた。
あばあちゃんと孫を倒した。なんとおばあちゃんと孫は起き上がり仲間になりたそうにこちらを見ている。
おばあちゃんと孫を常連にした。
「投稿しよっと」
「私も投稿しようかしら」
パシャり。
おばあちゃんと孫はスマホで写真を撮るとSNSに投稿した。
「あっここだぜー」
「ほんとだー」
「あっらー」
なんとおばあちゃんと孫は仲間を呼びだした。
小さなボーイズアンドガールズと隣村のマダムたちが現れた。
ティキーン!
「うま」
「うめー」
「長生きしてよかったわー」
小さなボーイズアンドガールズと隣村のマダム達は常連になった。
……その後、噂が噂を呼び、長い行列ができて店はてんやわんやである。そして……。