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ようこそダンジョン村へ  作者: 照師
タイトル(仮) この章のタイトルが思い付かないのでとりあえず仮タイトルから始まる物語 思いついたら変更します……たぶん
5/19

外に出る。日差しが眩しい。迎えの電話しないとな。携帯を取り出してあのお姉さんにかけた。

「もっもしもし、迎えお願いしたいんですけど」

「はーい、今からいきますね」

「おっお願いします」

携帯の通話を切る。ふっ緊張するな。

「時刻は昼頃か腹減ったな……」

籔に囲まれた道を進み、ダンジョンゲートの入り口についてしばらく待っていると例のキッチンカーが迎えに来た。

「お疲れさまです」

「おっお疲れさまです」

「……あの、中に入られたんですか?」

「ええ」

慌てて袋を肩から外してパンパンになった袋を彼女に見せる。

「……本当に?中を確認しても?」

「どうぞ」

彼女は袋を開けると中を確認した。

「……まさか!本当にとって来たんですね……スライムは村の役所が買い取るので村の役所に行きましょう」

「わっわかりました」

彼女の車に乗って村の役所に向かった。


……村の役所に着くと。

「これは……」

村の役所は空き地にポツンと建つプレハブ小屋だった。表札に壇上村だんじょうむらと書かれている。

「壇上村……」

「ええ、中にどうぞ」

彼女と一緒に中に入る。中は畳2畳くらいの狭い仮設住宅のような部屋だった。

「それでは改めてスライムを買い取ります。スライムを出して下さい」

袋からスライムを出して机のトレイの上に置いていった。

「これがスライム……まさか本物の魔物を見る日がくるなんて……1、2……確かに10匹いますね」

魔物図鑑で確認したスライムがトレイに山盛りになっている。

「それではですね、無事にスライムを納品した神代晟都様に、ぜひ冒険者ギルドに登録してもらいたいんですが、税金の免除や色々お得になりますがいかがいたします?」

ちっ近い、彼女は身を乗り出して顔を近づけてきたのだ。

「じゃお願いしよっかな」

「ありがとうございます。それでは冒険者登録しますね」

離れてしまった残念。

「申し遅れました。私の名前は壇上美咲だんじょうみさきと言います」

彼女から名刺を受け取った。

「今この村の村長代理をしてます。冒険者ギルドの説明に関係してるため、少しこの村の事情を説明をしますね。もうなん十年も昔、この村はかつてダンジョン村と呼ばれとても栄えた村だったそうです。ですがダンジョンに潜る人がいなくなり、ご覧の通り今は実質廃村した村になっています。このプレハブ小屋も国の支援で設置され、ダンジョンを管理するだけの村になってしまいました」

「そうなんですか」

「ええ……あの誰も潜らなくなった事件・・はご存知ですよね?」

「あーはい、ネットで見たんですがダンジョンに取り入られた人が誰も帰ってこなくなったとか……」

「やはり知ってたんですね。ダンジョンで魔臓器を得て、力を得た者はさらに力を求めて、魔素の濃いとされるダンジョンの奥深くへと潜って行ってしまい、魔素の魅力にとり憑かれて、誰も帰って来なくなったそうです。残念ながらこれまでの歴史上例外はいません」

「例外はいないんですが」

「ええ、例外はいないんです……あの今回応募された理由を聞いても?」

「えっ?えっと働いてる職場がブラックで…そっそれでハーローワークで張り出されてた張り紙を見て応募しました」

「こちらの用紙ですよね」

「ええ」

用紙にはダンジョンに挑む者募集中!スライム一匹500円、目指せ一攫千金!連絡はこちら。などとポップな感じで女の子が書いたような手書きの文字で書かれている用紙だった。

「この眼鏡をかけて見てみて下さい」

「はい……消えた!」

なんと用紙の文字が消えてしまった。

「この文字は我が家に伝わる魔素のこもった万年筆で書かれたもので、魔素が見えない人には見えないんです。その眼鏡は魔素を見えなくする眼鏡で、こっちは魔素を見えるようにする色眼鏡、私はこの色眼鏡でこの広告を書いたんです」

「そうだったんですか」

さぞ白紙に興味を示した私のことをまわりは、なにあいつ何で白紙見てんだ?と思われていただろうな。

「ダンジョンへ潜る資格のある人はこの文字の魔素が見えること、それが唯一の条件だったんです」

「そうだったんですか」


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