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青いスライムがいる。
「さっきは成す術もなくやられたが今度はそうはいかないぜ」
スライムはゆっくりと這いずっている。狙いを定めスライムに向かって木剣を振り下ろすと衝撃でプルンと震えた。スライムが飛び掛かってくる。腹に衝撃を受けたが見えない壁が守ってくれたようだ。もう一度打ち叩くとスライムは震え動かなくなった。
「倒したようだ」
ステータスを確認するとHPが1減っている。
HP9/10
スキル 剣LV.1
「HPが守ってくれたのか」
HPがバリアの役をしてくれるので0にならないよう気をつけてなければいけない、怪我したくないからな。
「剣のスキルも覚えているな」
剣や魔法などのスキルは使えば使うほどレベルが上がるシステムなので地道に上げていくか。
倒したスライムを布の袋に入れ縛る。力も1割上がっているらしいがいまいちよくわからないな。
次のスライムを見つけ攻撃すると反撃された。もう一度攻撃するとスライムを倒せた。スライムは2度攻撃すると倒せるらしい、布の袋に入れて縛る。
次のスライムを見つけた。今度は魔法使ってみるか、なんとなく心臓の近くにある魔臓と呼ばれる所から魔力を手に集めるイメージを浮かべる。
……温もりが胸から手に集まるのを感じる。それをスライムに向けて……放つ!
「……」
「……ん?」
なんと!ただスライムを照らしているだけである。襲ってこない所を見ても光魔法はただ光る魔法のようだ。ガックリ……スライムは光が苦手らしく離れていってしまった。
「くっそう!」
俺は急いでスライムを追いかけ木剣を叩き込む、反撃の体当たりををくらうがもう一度叩いてスライムを倒した。
「とりあえず剣と光魔法のスキルを上げながらスライムを倒していくか」
━━━スライムを6匹倒し次のスライムと対峙する。
……これで10匹目のスライムか。
10匹目のスライムに向かって攻撃するとスライムに体当たりをくらう。
パリン。
ガラスが割れたような音が聞こえた。HPが0になったようだ。
HP0/10
スライムを攻撃するとスライムは動かなくなった。
身体中にオーラのようなものが浮かんだきがした。ステータスを確認してみると。
神代晟都LV.2
HP20/20
MP20/20
力2
運1
「よっしゃ、レベルアップだぜ」
レベルが上がってHPとMPも満タンになっている。レベルが上がると完全回復する仕組みのようだ。
「これで俺も人から遠ざかる……か」
袋にスライムを入れるとパンパンになった。スライム10匹で袋が一杯になるのか。
「まだやれるが……袋の中もパンパンだし……帰ろっか」
どこか吹っ切れた俺はダンジョンの出口の方へと向かった。