表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
☆11/17発売☆おてんば末っ子令嬢、実は前世若頭だった!? 〜皆で領地を守ります!〜  作者: 撫羽
第3章 領地の防御

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

81/250

81ー盗賊団

 鍛練が終わって、俺達はセリスアラーネアの作業場へ行こうとしたらロディ兄に止められた。


「ココ、今日はディオお祖父さまから話があるんだ」

「兄さま。談話室ですか?」

「ああ、そうだね」

「分かりました」


 ちょっと残念だ。最近では毎日見に行く度、新しいものができているから楽しみなんだよ。

 そろそろ、メイド服のパターンを起こす事も考えないと。


「ココ嬢、僕も参加するよ」

「はい、殿下。あら、今日はキリシマいるのね」

「ココ! なんだよ! 俺はいつもいるじゃんか!」

「だって、殿下と一緒にいるところはあまり見ないわよ?」

「ひっど! いるからな! いつも一緒さ!」


 うっそだぁ。


「ココ。顔に出てるぞ」

「あらやだ!」

「あらやだ! じゃねーよ!」


 アハハハ、霧島はおもしろい。


「お嬢さまぁ、楽しんでますねぇ」


 だって咲、おもしろいじゃん。


「ふふふ、そうですねぇ」

「ぐふふ。お嬢、人が悪いッス」


 隆だって笑っているのに。

 さて、談話室だ。皆勢ぞろいだ。あれ、またシゲ爺がいるぞ。使わない杖も持っている。


「ディオシス叔父様、お願いしますわ」

「ああ、よいかな? 俺がやってきた理由だ」


 ディオシスじーちゃんの話では……

 最近うちの領地と国境が接している隣国で、小規模だがなかなか捕まえることのできない盗賊団が猛威を振るっていたそうだ。殺しはしないらしい。とは言っても、盗賊団だ。金目の物をすべて強奪され、女性は手籠めにされたあげく売られるらしい。隣国では深刻な問題になっていて、高額な懸賞金も懸けられているそうだ。

 その盗賊団が国境を越え、うちの領地に入って来た。それをディオシスじーちゃんはいち早く察知した。国境が接している近辺は父の弟が管理している。じーちゃんはそこから、国境を越えて入ってきた盗賊団を追いかけて来たそうな。


「レオがヘルプを言ってきたんだ。俺も用心していたんだが、入られてしまった。その足取りを追って来たんだ」


 ディオじーちゃんが言っているレオとは、父の弟のレオシス・インペラートだ。プラチナブロンドの髪を後ろで1つに結んでいて、涼しげなグリーンエメラルド色の瞳をしている。うちの邸がある地域とは反対側、国境に接した地域を管理してくれている。どちらかと言うと、ロディ兄タイプだ。

 国境付近では、小競り合いがよく起こる。他国との境なのだから何もない訳がない。それをうまく治めてくれているのが、父の弟レオシス叔父さんだ。


「何せ、逃げ足は速いし潜むのもうまい。まさか領地の端から端まで追いかける事になるとは思わなんだ。一体何がしたいのか全く分からん」

 

 国境付近からここまでとなると、領地を横断している事になる。

 ディオシスじーちゃんは、領地の事を熟知している。そのじーちゃんを振り切ってここまで逃げてきたんだ。一筋縄ではいかないだろう。それに、いまはうちのドン……いや父と兄がいない。

 気をつけないとな。


「でだ、ロディ。少人数で良いから領主隊を貸してくれないか?」

「はい、この領地の事ですからそれはもちろんです。ディオシスお祖父様、まだこの領地にいると思いますか?」

「ああ。いるだろうな。あいつら紛れるのが上手いんだ。油断はできない」

「領民に被害が出なければ良いのですが。領主隊のパトロールを増やしましょう」

「そうだな。頼めるか?」

「はい、もちろんです」


 ロディ兄が指示し、領主隊の領内パトロールを増やし、ディオシスじーちゃん達も街中を見回ったり盗賊団を捜索していた。

 俺はというと、相変わらずだ。セリスアラーネアの糸で織った生地で、今はメイド服作りに取り掛かっている。練習という訳ではないが、メイド服が出来上がったら満を持して領主隊の隊服に取り掛かろうと思っている。隊服は普通の服ではないからね。何枚も生地を重ねて丈夫に作ってあったり、しかし動きを邪魔してはいけないし。パターンを作るにも何通りか考案していたりする。

 

「お嬢さまぁ、メイド服のパターンはこれで良いですかぁ?」

「いいわよ。それもサイズを何パターンか作るの」

「はいぃ、分かりましたぁ」


 俺は隊服のパターンでまだ迷っているが、作ってくれている皆はどんどんメイド服を進めていく。凄いね、本当感心するよ。


「お嬢様、生地なんですけど」


 と、相談してきたのは織機担当のマニューさんだ。相変わらず、色っぺー。


「うん、どうしたの?」

「今までと同じ様に織っていたら張りが足らないというか……」

「ああ、そうね。もっと詰めて織れるかしら?」

「はい、それは全然大丈夫ですよ。どの位にしましょうか?」

「そうね……」


 と、俺は織機の場所へと移動して、糸を見る。


「そうね……糸から考え直せれば良いんだけど」

「お嬢、それならルイソ爺さんに聞いてみたらどうッスか?」

「ルイソさんに? そんな事まで研究しているの?」

「いいえ、分かんないッスけど。聞いてみる価値はあると思います」

「そうね。マニューさん、ちょっと待っていてね。聞いてくるわ」

「はい、お嬢様」


 ちょっと聞いてみよう。


じーちゃんが多くてすみません。まったくお姉さんが出てきません!

どうしましょう……^^;

読んでいただき有難うございます。

よろしければ、評価とブクマをお願いします!

ヨロシクお願いしまっす!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ