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☆11/17発売☆おてんば末っ子令嬢、実は前世若頭だった!? 〜皆で領地を守ります!〜  作者: 撫羽
第2章 王都からの刺客

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52ーゴブリンキング

「やっぱりいた!」

「お嬢さまぁ、キングですねぇ!」

「いっとけ! アースロック!」


 俺はゴブリンキングの足を土で固め動きを封じた。


「お嬢! ナイスッス!」


 そこを怯む事なく、隆達が斬り付ける。隆がアッという間に、ゴブリンキングの脇に入り込み斬り付け胸に剣を突き刺した。


 ――グギャォォーーー!!


 ドゴーン!と、地響きを立てて断末魔の悲鳴と共にゴブリンキングが倒れた。


「やった!」

「ココ!!」


 あ、! まずい、ロディ兄だ。声の方を見ると、ロディ兄が馬車を降りて走って来る。


「ココ! また危ない事を!」

「兄さま! サキがいるから大丈夫です!」

「そんな問題じゃない! とにかく降りなさい!」


 あぁ、やっぱ叱られるよなぁ。俺は咲に抱き上げられ、ストンと馬車の屋根から降りた。


「ココ!」


 ガシッとロディ兄に抱き締められた。


「冷や冷やしたよ。危険なことはしないでくれないか」

「兄さま、ごめんなさい」


 また心配かけちまった。でもなぁ、ただ見ているだけって出来ないんだよ。


「無事で良かった」

「兄さま、防御壁がある筈ですよね」

「ああ、そうだ。なのに、ゴブリンが侵入した」


 これは、普通じゃないぞ。何かあるぞ。


「ココ。後は兄様に任せなさい」

「はい」

「お嬢!」


 隆が叫びながらやって来た。


「怪我ないッスか⁉」

「大丈夫。何ともないわ。そっちに怪我人はいない?」

「はい。ゴブリン位何ともないッス」

「そう、良かった」


 防御壁の状態を確認する為に数名残し、俺達は邸に戻った。


「ココ、大人しくしているんだよ」

「はい、兄さま」


 あぁ~あ、念を押されちまったよ。

 ロディ兄は領主隊に指示を出すんだろう。俺達は何しよっか。大人しくしておけと言われちゃったしなぁ。


「ココ嬢、驚いたよ」


 王子だ。馬車の上に乗った時の事を言っているんだろう。


「サキがいるから大丈夫ですよ」

「凄い身のこなしだった」

「サキも鍛えていますから」


 そう言えば……留守番していた霧島はどうした? まさか、また寝てんじゃねーだろうな。


「殿下、キリシマといてください」

「ああ、分かったよ」


 防御壁の事も気になるが、仕方ない。


「お嬢さまぁ、土壇場になると言葉が戻ってますぅ」

「え、そう?」

「そうですぅ」

「そうッスね。ちょっと若になってるッスね」

「気を付けるわ。サキ、リュウ。作業場に行くわ」

「了解ッス」

「はいですぅ」


 いかんね。意識していなかったぜ。さてさて、下着作りはどうなっているかな。


「え……凄くない!?」

「びっくりですぅ」


 俺達は、下着を作っている小屋に入って驚いた。


「あ、お嬢様! 頑張りました!」


 確かによく頑張った。部屋の中には白だけでなく、黒とピンクの布地と糸がわんさか積まれていた。そして、女性用の下着だ。


「お嬢様がパターンをおこして下さっていたので作っちゃいました!」


 と、自慢気に言っているのは1番若いナタリーさんだ。


「みんな張り切っちゃって」


 とは、まとめ役であり1番の年長者のミリーさんだ。


「見てください! このピンクめっちゃ可愛くないですか~!」


 と、服の上からブラを当てて見せているのは色っぺーマニューさんだ。


「マニューさんなら黒の方が似合うわよ~」


 と、茶化しているのはミシン担当のアリアさんだ。うん、その意見に賛成だ。


「凄いわ! もうこんなに出来ているなんて!」

「お嬢様、色んな色の糸ができてきたからですよ」

「そうね、あっちも褒めておかなきゃ」

「そうですね」


 さすが、年長者のミリーさん。みんなの事をよく見ている。この小屋とは別にセレスアラーネアを飼育している小屋がある。まだ、仮なんだが。その小屋の方に、餌をやったり世話をして糸にまでしてくれている男性陣がいる。子育てもとっくに終わって、畑も子供達に引き継いで自分達はのんびりとできる年齢の男性が2人。マメに世話をしてくれている。


「餌を変えて色々試しているみたいですよ」

「良い事だわ。種類がふえたら良いわね」


 それにしてもだ。ブラもちゃんとドレス用と普段用の2種類作ってある。マジ、頑張ったなぁ。こりゃあ、1セットずつあげなきゃだな。


「試着はしてみたの?」

「いえ、まさか。お嬢様に見せてからと思いまして」

「そう、じゃあ試着してみましょう」

「はい! ミリーさんは前に試着したからダメですよ!」


 はいはい。誰でも良いよ。どうせ、みんな1セット持って帰ってもらうつもりだ。それもきっと良い宣伝になるんだ。嬉しがって自慢するだろうからな。


「じゃ~んけ~んぽん!」

「勝った~! あたし試着しま~す!」


 と、今回勝ち抜いたのは最年少のナタリーさんだ。


「サキ、見てあげて」

「はいぃ」


 咲も一緒に衝立の向こうへと入っていく。ま、男性は隆しかいないんだが。忘れがちだが隆はまだ16歳だ。多感なお歳頃だよ。良いのか? こんな環境でさ。


読んで頂き有難うございます!

昨日今日と、超おてんばなココちゃんでした。

如何でしたでしょうか?

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