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☆11/17発売☆おてんば末っ子令嬢、実は前世若頭だった!? 〜皆で領地を守ります!〜  作者: 撫羽
第2章 王都からの刺客

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45ー魔石

 ミシンが合計3台になった事もあり、一気にアンダーシャツ製作は進んだ。

 それに、隆だけでなくアリアさんが超できる人だった。初めて使う……いや、今まで見たこともなかったミシンを使いこなし、早く正確に仕上げていった。

 おかげで、アンダーシャツだけでも皆に行き渡った。もちろん、ソフィの分もだ。これで皆、状態異常からは守られる。


「人間は弱っちいからな」


 と、偉そうに言っているのは霧島だ。隆と少し魔法の訓練をして、俺の部屋で大学芋を食べている。

 芋掘り大会で掘ったさつまいもだ。カリカリで甘い蜜が絡まったホクホクのさつまいもが超美味い。

 霧島は小さな両手で器用にフォークに刺して齧り付いている。


「キリシマ、ドラゴンは状態異常にはならないの?」

「なるわけないじゃん」


 より偉そうに胸を張っている。口の周りに蜜が付いてテッカテカだけどな。


「そうなの? どうして?」

「強いからに決まってんじゃん」


 霧島はそう大して強くないぞ。今はな。


「ドラゴンは状態異常なんてならないんだよ」

「そうなんだ」

「だって考えてみな。ドラゴンが魅了されて操られてみろよ。ドラゴンブレスで簡単に国が亡ぶぜ」


 そう言われれば、そうだな。ふむ、魅了か……


「本当に魅了を持ってる人がいるのかしら?」

「ああ、確実にいるぜ。あと、そうだなぁ。魅了じゃなくても精神を操作するスキルもあるぜ。特に魔族は要注意だ」


 魔族だと?


「そうだ、魔族だ。あいつらは変化できるんだよ。だから、人間に化けて精神を操るなんてお手の物だ。その上、人間より魔力も多いし、身体能力も高いんだ」


 え、激ヤバじゃんか。


「まあな。だが、魔族は人間みたいに食物を育てたりすんのが下手なんだよ。てか、できない。だから、人間とうまく共存するしかないんだ」


 だとしても、超怖いじゃん。そんなの人間は敵わないんだろう?


「そうでもないぞ。あいつら大雑把なんだよ。だから、人間の方が魔力操作は上手かったりするんだ」


 あれ? 霧島、お前俺の心読んでないか?


「おう、その方が手っ取り早いじゃん」


 ――パシッ!


 いかん、また叩いてしまった。


「なんだよ! イテーな!」

「勝手に人の心を読むんじゃないわよ。それはダメよ」

「えぇ~、面倒じゃんか」

「ダメなものはダメ」

「分かったよ。じゃあさ、ココ。念話を覚えろよ」

「念話?」

「そう。俺とココだと加護を授けた事で繋がりが出来てんだよ。だから、念話で話せる。離れた場所にいても話せるから便利だぜ」

「じゅあ、殿下も?」

「そうだな、あいつも出来るな」


 なにそれ、超便利そうだ。


「どうすんの?」

「俺と話そうと意識すりゃいいんだ」

「アバウトすぎ」

「いや、マジで」


 本当かよ。じゃあ試しに……


『あー、キリシマ』

『おうよ』


 うわ、本当だ!


「な、いいだろう?」

「ん、超便利。キリシマ、色々知ってるのね」

「あたぼうよ。これでもココより何十年も長く生きてるんだ」

「え、そうなの? チビなのに」

「チビ言うなー! 本当はチビじゃねーんだからな!」


 そうだった。本当は大きなドラゴンだった。霧島は本当に色んな知識を持っていた。例えば……


「その、状態異常無効だってよ。そんな面倒なことしなくても魔石に付与すればいいんだよ」

「魔石?」

「ああ。魔物を倒したら体の中から宝石みたいな石が出てくるだろうよ」

「確かに。魔物は持ってるわね」

「あの石にな、状態異常無効を付与すんだよ。ほら、ココの兄ちゃんは剣に風魔法を付与して戦ってるだろ。あれと同じだ。ああ、ここの風呂もそうだ。水がでるところに魔石を嵌めてあるからお湯が出る」

「ほう……そうね、魔石は色んなところに使われているわね」

「1度に状態異常完全無効を付与しようとするとデカイ魔石が必要になるから、分けりゃあいいんだ。そしたら、1個が小さな魔石で済む。簡単だろ?」

「本当だわ。それ、あたしにできる?」

「当たり前じゃん。ココに出来ないなら、殆どの人間が出来ないぞ」


 ん? それはどう言う意味だ?


「ココは魔力量が多いからな。まだ子供だから、使い方がなってないし大したことないけど、成長したらかなりのもんになるだろう」

「ねえ、キリシマ。それって状態異常無効だけ?」

「いや、だからさ。剣に属性を付与すんのと一緒だって。物理攻撃防御でもなんでもできるさ。ただ、それなりの魔石が必要だって事だな」


 良い事聞いた。ロディ兄に相談だ。それ、領主隊に持たせたいぜ。状態異常無効もだけど、物理攻撃防御とか魔法攻撃防御とかさ。いいじゃん。


「ねえ、サキ」

「はいぃ。ロディ様に聞いてきますぅ」


 俺が全部言わなくても走って行ったよ。そして、直ぐにロディ兄と話はついて、まとまった数の魔石を入手する様手配してくれる事になった。

 でも、それってやっぱ俺が付与するんだよな。俺、多忙じゃない? 今世はのんびりと天寿を全うする予定だったんだけど。なぁ、咲。どう思う?


「まあ、お嬢さまですからぁ」


 ……ありがとう。


読んで頂きありがとうございます!

今日も宜しければ、評価とブクマをお願いします!

霧島の出番が少ないので考え中です。

個性の強いキャラですが、愛されキャラになってほしい!

頑張ります!

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