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☆書籍化決定☆おてんば末っ子令嬢、実は前世若頭だった!? 〜皆で領地を守ります!〜  作者: 撫羽
第2章 王都からの刺客

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43/249

43ー倒れちゃったよね

「お嬢さまぁ、気がつきましたかぁ?」

「あ……サキ」

「ココちゃん、無茶をしたらダメでしょう?」

「母さま、ごめんなさい」


 つい最近もこんなが事あったな。俺が、誘拐されて前世の記憶を取り戻した時だ。

 あの時も、目が覚めたら俺はベッドの中で部屋には心配そうな顔をした母とサキがいた。


「今日1日はベッドから出てはダメよ。魔力を回復させなきゃね」

「はい、母さま」


 また、心配かけてしまった。母よ、すまん。


「ロディも心配していたわよ」

「すみません。ちょっと加減を間違えちゃいました」

「そうみたいね。じゃ、今日は何も考えずに寝ていなさいよ」

「は〜い」


 また、オデコにチュッとして母が部屋から出て行った。


「サキ、キリシマはどうなの?」

「大丈夫ですよぅ。リュウと一緒に訓練場で確認していますよぅ」

「少しはマシになった?」

「はいぃ。全然違いますぅ。ドラゴンブレス擬きが出来る様になりましたぁ」


 擬き? なんだよ、それ。


「街を一息で焼き尽くしてしまう様なドラゴンブレスではないですけどぉ、同じ様に口から炎を出せる様になりましたぁ」

「そうなの?」

「はいぃ。シールドもお嬢さまと同程度には展開できる様になりましたよぅ」

「そう。良かった」

「ですねぇ。喜んでましたよぅ」

「ふふふ」

「でもぉ、お嬢さまが倒れちゃうのはダメですぅ」

「サキ、ごめんね」

「はいぃ」


 ま、でもキリシマがなんとかなって良かったよ。それでも、半分も解放できていないだろうなぁ。なんせ、ドラゴンなんだから。


「ココ!」


 俺の部屋のドアがバタン! と、勢いよく開いて、その霧島が隆と一緒にやって来た。


「お嬢、気がついて良かったッスよ」

「ココー! ありがとうなぁー!」


 霧島がポスンと抱き着いてきた。


「なによ、どうしたの?」

「これで何とかなるぜ!」

「そうなの? でも、半分も解除できていないでしょう?」

「ああ、まあな。そりゃ、仕方ないさ。人間とドラゴンだからな。けど、かなり魔力が戻ったよ! ブレスが出たんだ!」

「あら、擬きだって聞いたわよ。ふふふ」

「ヒデー! 誰だ、そんな酷い事を言う奴は!」

「あたしですぅ」

「確かに、擬きだな」

「ヒデーな、お前達姉弟は!」

「キリシマ、殿下を頼むわよ」

「おうよ! 任せときな!」

「ココ、大丈夫かい?」

「ロディ兄さま、はい。大丈夫です」


 ロディ兄まで来てくれた。心配かけてしまったな。で、そばにきてまた俺の頭を撫でる。はいはい。もう完璧にスルーだ。


「驚いたよ。目の前が真っ暗になって嫌な汗が出たよ」

「兄さま、大袈裟です」

「そんな事はないよ。本当に心配したんだから」

「はい、すみません」

「ところで、ココ。父上がいない時になってしまったんだけど、教会から知らせが届いたんだ。鑑定式のお知らせだ」


 ああ、咲が話していたやつだな。鑑定式の時に前世の記憶が戻ったと言ってた。適性のある属性魔法を見てもらうんだっけ。


「母上と、僕が父上の名代で付添人として出る事になるよ」

「兄さま、それはいつですか?」

「来週だ。それまでには元気にならないとね」

「大丈夫です。今日1日寝ていれば元気になりますよ」

「本当に今日は休んでいるんだよ」

「はい、兄さま」

「うん、良い子だ。じゃあ、リュウ、キリシマ。外で成果を見せてもらおうか?」

「おう!」

「少しはマシになったのか?」

「あたぼうよ!」

「ロディ様、まあ見られらる程度にはなりましたよ」

「ほう。それは楽しみだね。じゃあ、ココ。大人しくしていなよ」

「はい、兄さま」

 

 と、言って今度は俺のオデコにチュッてして出て行った。これもスルーだ。

 霧島が張り切ってロディ兄の後をふわふわと浮いて付いて行った。


「サキ、『見られる程度』なのね」

「リュウの判断ですぅ。多少の相手には負けないって感じですかぁ」

「そう、まだまだね」

「時間稼ぎ位は大丈夫ですよぅ。魔力がかなり戻ったみたいですしぃ。それに、何と言っても加護がありますぅ」

「そうね」


 俺はふぅ〜っと息を吐いた。もう少し解放できたらなぁ。時間稼ぎ程度だと心許無いな。また、やるか? リミットブレイクをさ。


「お嬢さまぁ、ダメダメですぅ」

「やっぱり?」

「はいぃ」


 倒れない程度にちょこちょこやってやるか。うん、それがいいな。


「ロディ様はもう協力して下さらないと思いますよぅ」


 そうだった。となると、訓練だな。隆に任せるか。


「それがいいですぅ」


 咲、前から思っていたんだけどさ。俺が口に出さなくても会話できているよな。


「ふふふ。以心伝心ってやつですねぇ♡」


 だから、ハートを飛ばすんじゃないよ。マジ、あざといな。


異世界ファンタジー日間ランキング9位!

ありがとうございます!

一体何が起こっているのでしょう!?^^;

PV数もいきなり跳ね上がってます。

ココちゃんのお話を見つけて下さって、読んで下さっている皆様、本当にありがとうございます!

評価とブクマも宜しくお願いします!

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