表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
☆11/17発売☆おてんば末っ子令嬢、実は前世若頭だった!? 〜皆で領地を守ります!〜  作者: 撫羽
第6章 王都

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

221/250

221ー脳筋2トップ

 そんな俺達が談話室に入って行くと。姉のエリアリアが直ぐに寄ってきて抱き締められた。


「ココちゃん、無茶ばかりしてッ!」

「姉さま、大丈夫です」

「大丈夫じゃないわよ! それにニコルクス殿下に色々差し上げたそうじゃないッ!」


 え? もう知ってんのか?


「学園でね、さっそく自慢されたわよ! ココちゃんに色々貰ったってね。ココちゃんはあたしの妹なのに何を自慢してるのかしら! そんなの自慢になんないと思わない!?」


 はいはい、仲良くしてくれよ。あんまり、いじらないでやってほしいな。悪い奴じゃないんだからさ。


「あたしより弱いのにぃッ」

「これ、エリアリア。そんな事を言うもんじゃない」

「だってお祖父さま、自慢するんですよッ!」

「どうせ、お前が先に自慢したのだろう?」

「違いますぅ。こんなに便利な物が、うちの領地にはあるんですって教えて差し上げたのよ!」

「エリアリア、それを自慢と言うのだよ」

「だって、お祖父さまぁッ!」


 ほら、面倒じゃん、なかなか本題に入れないし。


「エリア、座りなさい。お話ができないわ」

「アンジェだって悔しがっていたじゃない」

「エリアちゃん、今はそれよりもココちゃん達の報告を聞きましょう」

「もう、リーナ様まで。分かったわよぅ」


 やっとだ。アンジェリカ嬢、キャリーナ嬢、ありがとう。

 それから、ディオシスじーちゃんとロディ兄が大聖堂での出来事を報告した。


「なんだとぉーッ!?」

「大聖堂がかぁッ!?」


 これは相変わらず声の大きい父とユリシスじーちゃんだ。脳筋集団の2トップだね。


「ディオシス殿、これは予想以上ですな」

「そう思います」


 同じ血が流れている弟なのに、落ち着いているディオシスじーちゃん。それと、いつも冷静なグスタフじーちゃん。この2人の方が兄弟に思える。

 いつの間にか城だけでなく、大聖堂まで把握されていたんだ。俺達はそれに気づきもしなかった。

 今日、俺達が解呪した事で敵は勘付いているだろう事も話した。


「父上、お祖父様、対策を練り直さなければなりません。もう敵は気付いているでしょう」

「バルト! そう思うかッ!?」

「はい、これだけ大々的に解呪したのです。気付かない方がおかしいですよ」

「バルトの言う通りだな」

「ねえお祖父様、騎士団の解呪は済んでいるのでしょう? じゃあ、近衛の解呪はどうなのですか?」


 と、エリアリア姉が聞く。


「それだがな……」

「エリア、近衛に接触できんのだ」

「そうなのですか?」

「ああ」


 珍しく、普通の声量で答える父。騎士団だけでなく、近衛兵にも接触しようと色々試みていたらしい。だが、どれも上手くいかなかったらしい。


「騎士団はまだいい。無理矢理にでも入り込める。だが、近衛兵はそうはいかん。騎士団の様に城の外に出る事がないからな。接触できんのだ」


 それにしても全く駄目だったのか?


「おそらく、近衛兵は全滅だと思って良いでしょう。でなければ、こんなに接触できない訳がありません」


 バルト兄の見解だった。そりゃそうだろう。近衛兵は王を護衛する事が目的だ。城の奥にいる王を守るんだ。同じ様に精神干渉されていてもおかしくはない。


「なら、第1王子や第2王子を守る近衛兵もいるのですか?」

「ココはまだ習っていなかったね。王子殿下や王女殿下をお守りするのは騎士団なんだよ。近衛兵というのは出自も貴族と限られている。精鋭揃いなのだが見目も吟味されるんだ。だから少数なんだよ」


 なるほど。だから、第1王子と第2王子を解呪する時に近衛兵はいなかったのか。


「それよりキリシマ。今日の事をクリスティー先生に報告してくれるか?」

「お、んぐ、おう。分かったぞ」


 むせてるよ。自分は関係ないだろうと、お茶菓子のロールケーキに齧り付いていたからだよ。

 ほら、口の周りが生クリームでベトベトじゃねーか。ほら、拭いてやるよ。


「おう、ココ。わりーな」


 子供じゃん。俺の弟か?


「何言ってんだ! 俺の方が長く生きてるっての!」


 はいはい、早く報告しな。


「お、おう」


 そんな俺達をみて、エリアリア姉とアンジェリカ嬢がクスクスと笑っている。


「ココちゃんが大人に見えちゃうわ」

「本当に以心伝心なのね」


 いや、そんな良いもんじゃねーよ。こいつがずっと勝手に人の心を読んでいるんだ。


「それにしても、キリシマのその能力だ。もっと早く分かっていれば……」


 あ、じーちゃんそれは禁句だよ。


「まあ、思いつかなかったと言えばそうなのですが」

「まさか、あんなに広範囲で解呪できるとは……ドラゴンとは恐ろしいものだ」


 だから、それを踏まえて良い考えはないか? 頭脳担当のグスタフじーちゃんにディオシスじーちゃん、それにロディ兄だ。


「クリスティー先生が作ってくださる魔法陣は大聖堂にも必要でしょうか?」

「今のところはもう大丈夫なのだろう? ココ」

「はい。設置してあった、精神干渉の魔法陣は全部消しました。でも、またいつ設置されるか分からないと思います。だって相手が何をどうやって、魔法陣を設置したのか全く分かっていないのですから」

「ココの言う通りだね」


 本当に、一体誰がどうやって魔法陣を大聖堂に持ち込んだのか? 全く想像がつかない。

 そんな事を話している内に、キリシマがクリスティー先生に報告を終えた様だ。



読んで頂きありがとうございます。

宜しければ、評価やブクマをして頂けると幸いです。

宜しくお願いしまっす!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ