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☆11/17発売☆おてんば末っ子令嬢、実は前世若頭だった!? 〜皆で領地を守ります!〜  作者: 撫羽
第6章 王都

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196ークリスティー先生、再び

 そして何事もなく数日が過ぎ、クリスティー先生から念話があった。突然頭の中で声がしたので驚いたんだ。


「え? クリスティー先生ですか?」

『はい、そうでっす。ココ様、お元気ですかぁ~?』

『は、はい。驚きました』

『おや、お忙しくされていましたか?』

『いいえ、全然です』

『そうですか? なら、良かったでっす』


 相変わらずのクリスティー先生だ。クリスティー先生は、あれから色々と調べてくれたらしい。その結果を教えてくれたんだ。


『まず、ココ様の夢なのですが……』


 これがまた突拍子もなかった。


『全く分かりませんでしたッ』


 なんて言うんだよ。おいおい、と思ったらそれだけじゃなかった。


『関係があるのかどうかはまだ不明なのですが、エルフに先読みの出来る者がいるのでっす』


 エルフの皆に聞いて回ってくれたらしい。それで、見当をつけてくれた。エルフの中には稀に『先読み』といって未来に起こる出来事を夢で見たりする者が現れるそうだ。それに近いのではないかと。


『それが、エルフに限るのかどうかは不明なのですが……』


 と、話しは続く。その『先読み』にも色々あるのだそうだ。100%そうなる未来というのは有り得ないそうだ。


『大なり小なり未来は変わりまっす。個人が選択する未来は、それは無限にあるのでっす』


 と、言う事で俺が無意識に選択しているのだそうだ。

 領地で何をするのか? 王子とどう接するのか? 王子を助けるのか? 王都へ行くのか?

 そんな選択肢の後、未来が変わる。それを夢に見ている可能性があるという事だそうだ。


『先ほども言いました様に、未来は無限にあるのでっす。ですので、気にしすぎる必要はありません。ただ、ココ様の見ている夢はかなり現実に近い様なので、少し意識する程度で良いかと思われまっす』


 と、言う事はだ。俺達家族が処刑台に送られる未来もあったという事か?


『極端な話でっす。いくらフィル君がクーデターの旗頭にされたからといって、必ずココ様達が関わっているかというとそうとは言えません』


 なるほど。だけど、未来が変わってきていると考えても良いのか? 俺達は第3王子だけでなく、第1王子や第2王子も解呪した。その事で変わる未来もあるのだろう?


『そうですね。その程度に考えると良いと思いまっす。ただ、エルフ以外でそれが出来るという話は聞いた事がないのでっす』


 なるほど。だからよく分からないという事なんだな。


『それで、解呪ですが……』


 クリスティー先生は城内の解呪も考えてくれていた。


『私がそっちにいれば、城の中を歩き回ってサックリサクサクッと解呪するのですが……』


 そうなんだよ。1番魔法に詳しくて魔力の多いクリスティー先生がこっちにいない。


『流石の私も王都までは転移できないのでっす。こちらの防衛もありますし。なので考えましたッ』


 お、おう。考えてくれたらしい。本当、マイペースな人だ。


『ノワちゃんにお願いしまっす』


 なんだって!? ノワを!? あの可愛いノワを危険な事に使いたくはないぞ。


『ノワちゃんに魔法陣を持たせてお城の中を歩いてもらいましょう。可愛いノワちゃんなら大丈夫でっす』


 は!? 意味不明だぞ。クリスティー先生、もっと分かる様に話してほしい。


『え? 分かりませんか? 困りましたねぇ』


 いやいや、今ので誰が理解できるんだよ。


『だって奥様はお分かりになられましたよ?』


 ああ、はい。申し訳ないですぅ。俺は全く分かりません。


『私が小さくした魔法陣をキリシマに送りまっす』


 クリスティー先生が解呪効果のある魔法陣をキリシマに送ってくれるそうだ。そんな事もできんのかよ? て、話だ。俺はびっくりだ。

 それだけじゃない。その魔法陣が目につくと意味がない。だから、不可視化してくれるのだそうだ。それをノワの首輪にくっつける。

 後は、ノワが好きなように城内を歩くだけで一定の範囲内にいる者を解呪するという物だそうだ。

 軽い者なら、ノワとすれ違うだけで解呪できる。そうでなくても、ノワと触れ合ったりすると魔法陣が反応して解呪してくれるのだそうだ。

 なんて、万能なんだ。そんな事が出来んのか!? 2度目のびっくりだ。


『ただし、小さな魔法陣なので軽い解呪しかできません。先日、ココ様がされたような深いものを解呪する力はありません。それでも、多数の者を解呪する事ができるでしょうッ』


 いやいや、解呪できるだけでも凄いよ。だって、ノワちゃんが歩くだけなんだぜ。信じらんねーよ。魔法ってなんてファンタジーなんだ!?


『こんな事ならココ様に魔法陣を教え込んでおけば良かったでっす』


 お、おう。俺なのか。ロディ兄とかは使えないのか?


『何の魔法陣なのかを、読み解く事はお出来でしょうが、作る事はできないのでっす』


 ああ、なら教わっておくんだった。


『でも大丈夫でっす。キリシマがいるので送れまっす』


 霧島かぁ。こんなとこで役に立つとはね。さすがドラゴンだね。


『出る前にまた少しキリシマのリミッターを解放しておいたのでっす。役に立って良かったでっす』


 そうなのか? だからか。あんなにサクサク転移できるもんなのか? て、思ってたんだ。いつの間にか知らない結界まで張れるようになっていたのは、クリスティー先生のお陰かよ。


『クリスティー先生、有難うございまっす』

『はい、良い子でっす』


 クリスティー先生、相変わらずだ。なんだかもう懐かしい様な気がするぞ。


読んで頂きありがとうございます。

宜しければ、評価やブクマをして頂けると嬉しいです。

宜しくお願いしまっす!

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