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☆書籍化決定☆おてんば末っ子令嬢、実は前世若頭だった!? 〜皆で領地を守ります!〜  作者: 撫羽
第1章 転生後

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19ー人体実験?

※お願い※ 文中に下着の表現や説明がありますが、飽く迄このお話での事です。現実ではありません。現実と比べないで下さい。


「父さま、どうですか?」

「なんだこれはぁッ!?」

「え、駄目でしたか?」

「サラサラするぞぉ! チクチクゴワゴワしないッ! めちゃくちゃ着心地が良いぞぉ!」


 また、声がデカイ。衝立の向こうから叫んでいる父。同じ部屋にいるのだから、叫ぶ必要はまったくない。

 セレスアラーネアの糸から作ったアンダーウェアを、早速父に試着をしてもらっている。


「ココ、この下着は何だ!?」

「ですから、セリスアラーネアの……」

「そうではない! 下着の形だ! これは良いぞぉ!」

「あ、ああ。そっち?」


 この世界、まだボクサーパンツなんて無かったんだよ。所謂、デカパン若しくはブリーフっぽいの。でだ、俺はついでだからと思ってそれを作った。ゴムなんてないんだ。だから、腰は紐だけど。少し変形のボクサーパンツ擬きだ。生地に伸縮性があるからこそ、作れたんだ。

 生地が今までとはまったく違うんだ。父がさっき叫んでいた様にチクチクゴワゴワしない。肌触りがスベスベした生地だ。その上、伸縮性がある。着心地最高だろう。


「これは良いぞぅ! しっくりくる! ポジションがしっかり決まるッ!」


 何のポジションだ! 母もいるのに、メイドのお姉さん達だっているのに、そう言うの大声で言うなよなぁ! まあ、みんなキョトンとしているから分かってないか。


「あなた、服を着て出てきて下さい。1日着てみて着心地を教えて下さいな」

「おう! 分かったぞぅ!」


 だから、声がデカイって。同じ部屋にいるんだから、そんなに声を張らなくていいだろう。

 あ……母が毒を試そうとしている。いつの間にか不審な小瓶を取り出しているぞ。目がキラーンと光った。中身を父のお茶に入れた……ドボドボと。え、そんなに沢山入れなくてもよくない? 容赦ないな。良い子のみんなは絶対に真似しないで下さい。


「ココちゃん、やるなら徹底的によ。駄目でも、私が解毒できるわ」


 ああ、そうだった。母はアンチドーテが使えるんだった。いや、イチコロって場合はどうするんだ? まあ、母に任せよう。

 けど、アンチドーテ。俺もできないかなぁ? ちょっと、毒の入った小瓶で試してみる。


「アンチドーテ」


 小瓶の毒がピカッと光った……え、もしかして出来ちゃった?


「あら、ココちゃん!」

「え……母さま?」

「見てみなさい」

「はい」


 俺は言われた通り鑑定眼で小瓶を見る。


「あ……解毒されています」

「凄いわ! ココちゃん! 流石、私の子だわ! 他のも使えるんじゃないかしら?」


 母に抱き締められちゃったよ。柔らかいし、良い匂いがする。恐るべし40歳。


「あら? でも、お父様のお茶は?」

「それは、大丈夫です」

「そう。ならいいわ」


 母はパチンとウインクした。そして、何も知らない父が衝立の向こうから出てきた。


「いやぁ、ココは良いものを作ったぞッ!」


 ソファーに座り、お茶を飲む……ゴクゴク飲んだよ……毒入りを。


「うん、美味いッ!」


 何ともないのか? 毒入りなんだぞ。父だから毒が効かないなんてあるのかな? 頑丈すぎてとかさ。脳筋だからとかさ。


「ココちゃん」

「はい、母さま」


 俺は父を鑑定眼で見る。


「母さま、何ともありません」

「そう。成功ね」

「ん? 何がだ?」


 父がお茶を飲み干した……毒入りの。


「あなた、何ともありませんか?」

「ん? 何がだ? 何ともないぞ?」


 いや、確かに毒入りだったよな? 俺は、父が飲んでいたカップを鑑定眼で見てみる。うん、確かに毒が残っている。


「母さま、成功ですね」

「そうね。ココちゃん、殿下の分を作りましょう」

「はい。母さま、採寸しないといけません」

「ああ、ソフィに聞いてみるわ」

「はい、お願いします」

「なんだ? 何がどうしたんだ?」

「あなた、実はその下着ですけど……」


 母が父に説明した。状態異常無効の効果があると。魅了や諸々は試せないが、確かに毒は無効化されている事が確認できたと。


「それは凄いじゃないかぁッ! 早速、殿下の分も作ろう!」

「父さま、それだけではないんです」

「何だ?」


 俺は、防御力アップの事も説明した。糸を重ねてしっかり織れば防護力アップの効果があるのだと。


「いいじゃないか! いいじゃないかぁッ! 領主隊の隊服をそれで作りたいなッ!」

「父さま、それだけではありません。領地の特産品にできますよ。しかも、セレスアラーネアはこの地域にしか生息していないので独占です」

「なんだとぉーッ! ロディシスに相談しないとだなッ!」

「はい。先ずは父さま。セリスアラーネア専用の小屋が欲しいです」

「よしッ! 分かったぞ!」


 やったね。でも、全然毒は平気みたいだね。スゲーじゃん。良い実験だったよ。人体実験だけど。いかんいかん。そんな事をしてはダメだよ。絶対に真似をしてはいけません。

皆様、花粉症は大丈夫でしょうか?

私は負けてしまいました。毎日が辛い(泣)

花粉症も、状態異常になるのかしら?

読んで頂きありがとうございます!

宜しくお願いします!

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