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【完結】「最低」から始まる二人の異世界恋愛譚  作者: HOT-T
最終章 社会人時代・そして結婚へ……
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第21話 お化粧をしている彼女に心が揺れた件

本話は以前投降した【リリィとユリウス〜両片思いの異世界お化粧恋愛譚〜】のユリウスサイドに当たります。あの時、彼は何を考えていたのか、という感じです。

 学校卒業後、僕とリリィ君は小さな事務所を立ち上げた。

 その名は『ミアガラッハ猟団』。

 冒険者を抱え、事務所として仕事をギルドから斡旋して貰うのだ。

 

 依頼者とギルド、そして冒険者間で更に仲介として入る事になる。

 ひと手間増えている様に見えるがギルドとしても信頼できる事業所所属の冒険者に依頼が振れる。

 そして冒険者にとっても依頼を探しやすく顔を売りやすいというメリットがある。

 

 まあ、ウチの場合は派手な依頼などではなく報酬が低く人気が無い依頼を主に扱っている。

 迷い猫の捜索や人探し、壊れた建物の修復。

 後は周囲の農村に現れるモンスターの討伐など地域に密着したものが中心だ。

 信頼に関してはリリィ君のお父さんの威光を少し借りさせてもらうことになったが結構順調だったりする。


 僕は副団長という立場で彼女のサポートをしている。

 忙しい日々だが彼女と働けるというのはとても喜ばしいことだ。

 相変わらず愛の告白は弾かれるがいずれ彼女のハートを射止めてみせる!


「やあ、おはようジル君。今日のリップはよく似合っているね」


「ありがとうございます。副団長」


 新人事務員であるジル君が新しいリップをつけていたのできっちり褒めておく。

 女性の多い職場なのでこういった気遣いも重要だ。

 

 お化粧の習慣はかつては貴族などお金持ちがするものであった。

 だがリーゼ商会が販売した一般向けの化粧品。そして、冒険者ギルドを利用した宣伝でかなり普及している。


「やぁ、リリィ君。おはよう」


「…………おはよう」


 それはいつも交わしている挨拶。

 だが今日は何か違う。彼女は僕の顔をじっと睨んでいた。


「ど、どうしたのかな?何か表情が怖い気がするが……」


「は?元々こういう顔なの。何よ、怖い顔で悪かったわね」


 間違いない。彼女は不機嫌だ。

 原因はわからないが反応も少し刺々しい。

 こういう時の対処法は長年の付き合いで理解している。

 即ち、機嫌が悪い事には触れない。それが最適解だ。


 僕は逃げる様にミーティングの準備に取り掛かる事にした。


 その後もやはり彼女は機嫌が悪かった。

 書類にハンコを押す時に時々凄い音を立てていた。

 一体どうしたというのだろうか。


 事件が起きたのは翌日だった。

 先日の不機嫌。理由もわからず仕舞いでどうしたものかと思っていたが


 あれ、何か彼女がキレイだ。

 いや、いつもキレイなのだが何というかやはりいつもよりキレイなのだ。


 語彙が消失してしまっているな。

 これはいけない。

 そして気づいた。彼女はお化粧をしているのだ。

 何故!?

 

 ほぼすっぴんで通してきた彼女がきっちりとお化粧をしている。

 考えられる原因を探っていくと嫌な想像が浮かんできた。

 まさか、好きな男が出来た!?

 ここに来て、ここまで来て他に好きな男が出来たというのか?

 そんな……


「何?私の顔に何かついている?」 


「い、いや……その、目と口と鼻ならついているが……ええと……」


 どうしよう。思考がまとまらない。

 おかげで我ながら凄まじい悪手を打ってしまった。


 案の定彼女はみるみる不機嫌になり怒鳴ってきた。


「もういい!くだらない事言ってないでさっさとミーティングの準備でもしてきなさいよ!」


「わ、わかった!!」


 一体彼女は誰を好きになったというのだろう!?

 そして僕はどうすれば……


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