第2話 ■■と新大阪(修正版)
おことわり
本作には、
(A)特定車両に男性は立ち入らないでほしいという言動をする場合
(B)「この車両に男性は立ち入らないでください」のような表示を付けた車両が有る列車を走らせる場合
が存在する鉄道会社に言及する表現が含まれています。
同社に上記(A)(B)が存在する間、当該表現は伏字に変更して表記しております。
なお、同社が上記(A)(B)を終了した後は、上記の伏字を用いない版を発行いたします。
ツボッシー
プカー・エンターテイメントは、何人かの協力者を見つけた。
半年おきにする調査は、毎年8月とその半年後、つまり2月に実施する。
実施のたびに、それに先立って、調査対象とするパックを無作為抽出、それを協力者に連絡し、日時と場所を決めて待ち合わせ、現地で2部コピーした上で、1部は持ち歩き、あとの1部はプカー・エンターテイメント本部に郵送する。
2部にするのは、万が一データが失われても、他のデータでそれを補うためだ
協力者と■■■■■駅と新大阪駅の近くで、交渉の結果それぞれ土曜日と日曜日の午前中に待ち合わせる約束を取り付けた。
プカー・エンターテイメントでは、前日夜に現地入りしてホテルに宿泊し、当日午前中に待ち合わせる方針をとった。次の待ち合わせ場所には、その日の午後から移動を始め、夜までに着くように手はずを整えておく。
プカー・エンターテイメントが調べたところによると、■■■■に停車する列車を使えば■■■■で■■■■に乗り換えて2駅で■■■■■に着くが、プカー・エンターテイメント本部の最寄り駅―これを某駅と呼ぼう―出発を遅くすることができない。
某駅出発は金曜日で、某駅最寄りの新幹線駅である■■をできるだけ遅く出発する列車を使いたいところ、その列車は■■■■を通過する。
■■■■を過ぎて最初に停車する駅である■■■で1泊し、翌日朝に■■■■で■■■■■に向かうという寸法だ。
某駅から■■■■■と新大阪に行くには、乗車券は、いくつかの買い方がある。
・某駅~■■■の往復乗車券と、■■~新大阪の往復乗車券
・某駅~新大阪の往復乗車券と、■■~■■■の往復乗車券
学生割引は101km以上、往復割引は601km以上であるところ、某駅~■■■間は近すぎて往復割引を使えない。
そのため必然的に某駅~新大阪の往復割引と学割を適用した乗車券を手配し、■■~■■■の学割のみを適用した乗車券を手配することとなった。
旅程の都合上、■■■■の■■■■~■■■間を金曜日は往路として新幹線を経由し、土曜日は復路として在来線を経由することが確定している。
さらに■■■と■■■■の間には「■■■は止まるけど■■■■は止まらない駅」が存在する。
その駅は■■■■■だ。
■■■は、■■■■と同じ路線として扱われる。しかしその例外がいくつかある。
この例外は、「■■■は止まるけど■■■■は止まらない駅」が存在するときに発生し、その区間に限れば、■■■といえども、■■■■と別の路線として扱われる例外が発生する。
この例外により、■■■で折り返すときは■■かそれより■■■寄りの各駅に限れば、■■発■■■経由かつ■■■で折り返す片道乗車券の存在が許されることになる。
■■~■■■間は往復乗車券にすることができるが、プカー・エンターテイメントの計算によれば、■■~■■■■■(新幹線、■■■■、新幹線、■■■■■、新幹線、■■■、■■■■経由)と、■■■■■~■■(■■■■■、■■、■■■■経由)の片道乗車券1枚ずつに分ければ、数百円安くなることが発覚した。
元々、■■~■■■間は往復割引が適用されず、それでいて、学割は適用されるから、デメリットは学割証が2枚必要になることを除けば存在しない。
こうして、手配された乗車券は、某駅~新大阪(■■、■■■■、■■、東海道線経由)の往復学割乗車券、■■~■■■■■(新幹線、■■■■■■、■■■、■■■■経由)の片道乗車券、■■■■■~■■(■■■■、■■、■■■■経由)の片道乗車券の3区間4枚となった。
この買い方により、往復割引が適用される距離を最も長くし、かつ、往復割引が適用されない区間については分割することで安くすることを成功させた。
特急券の手配は簡単だ。某駅を金曜日に出発し日曜日に帰着する経路であることはわかっているため、金曜日夜の■■から■■■までの特急券、土曜日の■■■■から■■までの特急券、土曜日の■■から新大阪までの特急券、日曜日の新大阪から■■までの特急券の4枚を購入すればよい。
特急券には往復割引も学割も存在しないため、これらを考慮する必要はない。
金曜日夜、某駅の改札口を入る。ここで使うのは、某駅→新大阪(■■経由)の乗車券だ。
勿論途中下車可能であるから、■■で途中下車したという扱いで■■■に乗り換える。
列車が■■に到着する直前、■■→■■■■■空港の乗車券と、■■→■■■の特急券を、■■駅の新幹線改札口を通すためにカバンから取り出した。今乗っている区間は某駅→■■間だ。
■■駅の新幹線改札口では、某駅→新大阪(■■経由)の乗車券、■■→■■■■■の乗車券、■■→■■■の特急券の3枚を重ねて入れる。
これにより、某駅→新大阪(■■経由)の乗車券によって■■で途中下車し、その途中で■■■■■に■■■経由で行くために別の乗車券と特急券で入場した扱いになるはずだ。
万が一、この通り方で改札口に引っかかった場合は、某駅→新大阪(■■経由)の乗車券を出場の改札口に入れて本当に■■で途中下車し、その直後、■■→■■■■■の乗車券で入場し、新幹線改札口には■■→■■■■■の乗車券と■■→■■■の特急券の2枚を重ねて入れればよい。
出場の改札口にとっては「新大阪に行く客が当駅で途中下車した」、入場の改札口にとっては「■■■経由で■■■■■に行く客が当駅に入場した」と認識されることになる。
どちらにせよ、■■■■■で協力者に渡すための土産物を■■で購入する。
■■駅を発車した列車が■■■駅に着くのは金曜日の深夜だ。
■■■駅の改札口に通すのは、■■→■■■の特急券と、■■→■■■■■の乗車券の2枚で、このとき、特急券のみが回収される。
こうしてあらかじめ予約しておいた■■■のホテルに到着したとき、某駅→新大阪(■■経由)は■■で途中下車した状態、■■→■■■■■は■■■で途中下車した状態、■■■■■→新大阪、新大阪→某駅(■■経由)は未使用の状態で残っている。
特急券は、■■■■→■■、■■→新大阪、新大阪→■■が未使用だ。
2日目の朝、ホテルは宿泊客に朝食を提供する。
これが現地に「前日の夜」に着くことにこだわる最大の理由だ。
もし現地から遠いホテルに宿泊したら、朝食終了後に移動しなければならなくなり、大幅なタイムロスが発生する。
朝食後、■■■駅で■■→■■■■■の乗車券を改札機に入れ、■■■■上り列車に■■■■■駅まで乗車する。
■■■■■駅は■■■■■駅より先にあるため、■■■■■駅の改札口に、■■→■■■■■の乗車券と、■■■■■→■■の乗車券と、を通し、前者のみ回収される。
このとき、■■■■■駅の改札口にとっては「■■■■■から■■に行く客が当駅で途中下車した」と認識される。
路線バスによって指定された場所に向かい、2部コピーし、協力の謝礼として、■■で購入した土産物を手渡し、そのうち1部を最寄りの郵便局からプカー・エンターテイメント本部に郵送したら、■■■■■での用事は終了する。
■■■■■駅で途中下車するときに改札口に通して回収されなかった乗車券を、再度、■■■■■駅の改札口に通して入場する。
列車が■■■■に到着する直前、■■■■→■■の特急券を改札口に通すためにカバンから取り出した。今乗っているのは■■■■■→■■■■間だ。
■■■■駅の新幹線改札口では、■■■■■→■■の乗車券、■■■■→■■の特急券の2枚を重ねて入れる。
ここで、■■で■■■■■の協力者に渡すための土産物を買ったように、新大阪の協力者に渡すための土産物を購入する。
このままでは■■→■■が無札になるかと思われるかもしれないが、金曜日の夜に某駅から■■まで使って■■で途中下車した扱いになっている、某駅→新大阪(■■経由)の乗車券を使うことができるため、この問題は起こらない。
新幹線は■■駅で降りることになるが、■■■■■→■■の乗車券で■■まで行き、昨日に同駅で途中下車した乗車券を■■から使い始めるという扱いなので、■■駅で乗り換える際、■■■■■→■■、某駅→新大阪(■■経由)の乗車券と、■■■■→■■の特急券、■■→新大阪の特急券の4枚を通せばよい。
■■■■■→■■の乗車券と■■■■→■■の特急券が回収されるはずだ。
東海道新幹線新大阪駅で降りる際は、某駅→新大阪(■■経由)の乗車券と、■■→新大阪の特急券がどちらも回収される。
こうしてあらかじめ予約しておいた新大阪のホテルに到着したとき、新大阪→某駅(■■経由)の乗車券、新大阪→■■の特急券が残っており、いずれも未使用の状態となっている。
新大阪で協力者と出会い、■■■■■でそうしたときと同じようにコピーおよびそのうち1部をプカー・エンターテイメント本部に郵送し、土産物を手渡す。
こうして、すべての目的が完了した。あとは、2枚の切符、具体的には、新大阪→某駅(■■経由)の乗車券と、新大阪→■■の特急券と、を使い、■■駅まで行き、■■■■に乗り換えて■■を経由した上で、金曜日に発った駅である某駅に帰るだけだ。
■■■■とはいっても、当時は■■・■■間は■■等しか存在しなかったから、実質的には■■に乗り換え、■■駅で■■■■線または■■■線に乗り換える形となる。
実は■■を経由しない方が早いのだが、某駅~新大阪(■■経由)で乗車券を仕入れた以上、■■■■および■■駅を経由しないと不正乗車となる。






