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6.少年の志貴夏目

「守れなくてもいい。守りたいものであるかぎり、人が強くなれるものだ。ゆえに貴方の傍に私がいる。」

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「僕にしたら、家族など友達などただ重いのみの荷物だ。早く一人前の大人になりたい。」と思った。



中学一年生


親が荷物の僕を捨てた。実は僕こそほっとした。これからお婆さんと一緒に住んでる。お婆さんの前に、良い子かのようにしなくても平気だと思っていた。親の離婚のせいで、子供が歪になったわけだ。


「ナツメ、今日から婆さんと一緒に暮らそう。」

「いいけど、僕が良い子じゃない。期待しないでください。」

「元気になればいいよ。」婆さんがニコニコ顔をしてる。


僕ような孫をすぐ諦めるはずだと思いきや、内の婆さんが変な人ようだ。たとえ言うべきではないことを言っても、いつもヘラヘラ笑って、褒めるように僕の頭を触ったきりだ。


「そうか...婆さんもただ寂しい人だ。」気づいた。


何時の間にか愛しい婆さんが好きになった。


「ごめんね、婆さんがいつも夏目の傍に居れない。昔の婆さんが一人で残られないために、人たちを避けるし、大事なものを持たないようにした。年老いる婆さんが後悔した。だから、大切なものをまた持ち得ると祈った。

そして、夏目が来た。婆さんの大切な人になってくれ、ありがとうね...」この話を言っている婆さんが幸せそう。




「夏目志貴お兄さん?」

「違う...志貴夏目!こんな名前を持ってるのは親のせいだ。」


何時から婆さんが隣家の子をよく内に呼んで来る。多分僕が一人に慣れないために、わざとあいつを呼んだ。婆さんが欲しがったら、あいつの面倒をちょっと見てもいい。あいつが僕より二歳年下なのに、見た目が四歳年下の小学生だ。


「夏目お兄さん」あいつの笑顔がちょっと...ちょっとだけ可愛い。

「志貴兄さんと呼べ。僕が夏とか太陽とか嫌いだ。」


僕は自分の名前が嫌いだ。僕に似合わない。性格の色といえば、僕のは黒なのに...



「太陽が強そうだけど、実はとても寂しい。熱すぎで、誰も近寄らない。太陽も誰を傷つけたくないから、友達を作らないんですってお婆さんがおっしゃいました。」


やはり婆さんがこいつを僕に遣わした。それより太陽など恥ずかしい...


「私は太陽と夏が好きになる。夏目お兄さんのようなものすべてが好き!」


太陽のような人じゃなくて、僕のようなものだから好きになろうか?

変なやつ...でも、もうこいつの手を放したくない。誰にも任せない。



-----------------------------------------------------------------------------


中学二年生


気づいた時に、学校の時間以外にあいつとほとんど一緒だった。来年ならあいつも中学生だ。中学生なら誰と恋愛するかもしれない...何で僕がそんなことを考えざるを得ないか。


「来年に中学生になれば、したいことがある?」

「夏兄さんの月!」全然てれなくて、言った。

「ハー?」

「兄さんは?」

「僕がただ大人になりたい。一人でも全然大丈夫だし、強くなりたい。」

「ならば、私を守って下さい。大事な人であるかぎり、強くなれる。」

「漫画先生が教えたか?」

「駄目?じゃ、私が強くなって夏兄さんを守る!」


こいつ...本当...


「いいよ。お前を守るかわりにチュ―してくれ。」僕がしゃがんだ。


あいつが迷わなくて僕の唇にチューした。

小学生なら平気だろう。深い意味ないし、ただ単純なチュ―だった。


ファーストキスを先に取った。



---------------------------------------------------------------------------


中学三年生


「僕が変わった。大事なものが増えている。失わないために適切な距離は必要だ。」



今日は疲れた。やっと家に到着した。


「婆さん。ただいま。」

「お帰り。今日は遅いね...あの子がここにずっと待ってた。」

「来た?僕が言ったのに...」


あいつが居室で寝てしまった。


「起きる!お前が主人を待つ犬か?何でここで寝るか...」

「......」すやすや寝ている。


何時も通りであいつを抱えて僕のベッドで寝させる。


疲れるといったらないのに、こいつをほっとけない。

僕が知ってる...こいつは何があったら、絶対に言わない。疲れに至るまで泣いて、寝てしまえばそれまでだ。

でも、目が覚める時に誰か傍にいてくれば嬉しくないか?




学校


「志貴!誰かお前を待っている。」

教室へ戻って、驚いた...あいつが僕の教室に現れた。


「誕生日おめでとう!これが特製弁当だ!

 心配しないで、お婆さんと一緒に作った。友達と一緒に食べよう。」

あいつが僕のジャージアウターを着ている。


「馬鹿...早く帰れ。」

「誰?弟さんか?」友達の名前は優だ。


「こんにちは...」

「まさかあの小学生の妹さん?」優があいつを眇めている。

「多分...今はもう中学生です。」


二人の会話が続けている。嫌な感じ...不安だ


「お前の妹が小学生みたい。でも、可愛いさ。」優

「普通だろう。」


まだ大事な妹を誰に任せたくない...




それから、ある日


「お前が内へ先に行って!婆さんがいる。」

あいつが内にいることを知ったら、優に行かせないものを。



僕が内に到着したところにあいつが出た。

「夏兄さん...優さんが来た。じゃ、私が帰る。」あいつが慌てている。


「優!」

「志貴...お婆さんがいらっしゃらないよ。」優が緊張している。


何かあったと聞かなかった。

何が起こっても仕様がない...




----------------------------------------------------------------------------


高校二年生


「志貴...今内へ来られるか?お前の妹を連れて行く。」優が電話をした。

「分かった。すぐ行く。」


僕が二人のことを何も知らない...誰も言わなくて、誰も聞かなかった。



優の家に到着したのにあまり入りたくない。ちょっと怖い...


「夏兄さん...ごめん。」あいつが怪我した。

「偶然だ。妹が怪我したから...多分足首を捻挫した。」優

「ウン、ありがとう。じゃ、帰ろう。」

僕があいつを背負って家に送った。


あいつに自分で言って欲しいので、何も聞かなかった。でも、あいつが言わなかった。




それから、一週間が経った。


「どこ行くか?お前の足が大丈夫か?走るな!」

あいつが僕を連れて急いでどこに行く。


「実は兄さんの誕生日当日に連れて来るつもりだった。でも、待てないよ。

 このままに黙って言わなかったら兄さんがあの日に会ってくれないかもしれない...」


「...言わなくても、お前と会うだろう。馬鹿。」


「私が見つけた...太陽と一番近い所だ。

 見て!日没が綺麗でしょう。癒される?」ここは優の家の近所だ。


今ここに日没よりあいつがもっと...


数日後に、優のメールを受け取った。

「ずいぶん前にもう諦めた。

 お前たちの関係がずる過ぎで、僕は自信がない。

 彼のお兄さんに勝てない...」



これは恋と思わないけど、もしあいつが先に告白すれば、恋になるかもしれない。少なくとも彼と出会う前に、本当にそう思った。




彼と出会って、僕たちは運命だと知られた。たとえあいつと付き合っていても、彼が好きになるはずだ。


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