5.友達
「最初から期待しなく待たなかったら、兎も死ねないものを。」
.
.
.
.
「郁の毛が柔らかしい。」夜月が大きな郁に乗っている。
夜月が無駄な考えを消しに出かけたのに知ってる場所があの山の頂上しか知らない。どこに行こうか迷っているうちに、気付いた時もう郁に乗っていた。郁が話せないから、聞いても分からない。郁なら問われることもないし、今の夜月にとってこれが一番良いだ。
夜月「夏兄さんが好きでしようがないのにそんな自分があまり好きじゃない。笑いつ泣きつがっかりしつ感動しつ怒りつして、そんななさけない自分が嫌い。」と思っていたところ、涙を禁じ得ない。
森から出てから山の頂上へ行く道と違う。別の森を通って湖が見える。ここに郁が止まった。
「どこかと聞いても...」夜月が郁を睨んで、
「...返事がないだろう。」
夜なのにここが暗くないわけだ。七色の湖水がキラキラで、周囲まで明らかになった。
「本当...異世界どこも癒される景色が見える。」ただ目で見るかぎりでは足りなくて、触感がどうか気になるので、手を出した。
「ン、ただの水だ。」自身が馬鹿みたいで、笑いしまった。その時に郁が夜月の顔を舐めた。まるで君の笑顔が見えるから、やっと安心した。
突然後ろに何か現れて夜月にぶつかって、一緒に湖に落ちた。
息できないことよりキラキラ湖水がまばゆ過ぎるせいで、目を覚ませなかった。郁がただ咆えているのみで、湖に入らない。
夜月「聞こえる...寂しさかな。」怖いと思いきや、むしろ安心した。ゆえに怖いのは別のことだ。
夜月がよく見えないけど、白い髪の人に助けられた。
「男?狐?」幻を見るごとき夜月が頑張って目を開く。
「軟弱ったらありゃしない!」白い狐が喋った。
狐が郁の大きな爪に押されている。しかしこの雰囲気が悪戯しているようだ。多分夜月を攻撃したものも助けたものもこの狐だった。郁と狐が知り人だ。
「郁の友達?名前は?」夜月が放せとばかりに、郁の足を軽く押した。
郁が狐を放した。
でも、気になることは湖に入らなかったのに、郁の体も濡らしてある。
「我が名前はキツネ。お前が郁の新しいおもちゃか?」
「おもちゃ...そうじゃないと思います。」
「じゃ、何で最近我と遊びに来ないか?郁!」責めるように甘えているキツネ
夜月はキツネがどんなキャラか分かった。このままで二人がいろいろな会話を続けた。少し親しくなった。
「ネ、僕たちも友達になろう。」
「友達は何ですか?」
「一緒に遊ぶし喋るし、互い助けてくれる関係だ。相手が寂しくないで、傍にいてくれる人だよ。」
「我と郁が友達か?」
「そう。友達だから、僕たちと言えるよ。」
キツネが僕たちの単語でドキドキした。
「じゃ、毎日ここに来て遊ぼうぜ!」
「毎日か...できるかどうか知らないけど...
ここからも修練しなければいけないし...
でも、ここでしたら、一緒にいれるでしょう。楽しみだな!」
-----------------------------------------------------------------------
それから夜ともなると、夜月が郁をつれて修練にこっそりと出かける。偶にただキツネと何所に遊びに行く。偶にただ郁とキツネが遊ぶことを見るのみだ。何日を過ぎ去って、夜月の戦闘能力を上げさせた。
「お前たちがどうやって交流するか?テレパシーできるか?」
「サー、お前もできると思うけど...」キツネが郁をチラ見した。
「キツネが話せるから交流できるが、僕が紅葉君ように動物までテレパシーできるというものではない。郁の考えが分からないながらも、疲れる時にそんな郁と一緒なら安心できる。」
「人じゃないからこそいいと言うことか?」
夜月が笑っているのに、嬉しくないみたいだ。
「大丈夫!我がいるから、このままにしてもいい。
誰も残られない...」キツネ
「ネー、キツネ様。今日お願いがある。コイはそこへ行きたい。」夜月が空の方を指す。
手を下ろすやいなや、キツネが人の形で変身して夜月を背負った。青い雲に乗って、飛んで行った。雲が狭いから、そうしなければ、三人で一緒に乗せない。
今のキツネは銀色の短髪を持つ超美少女だ。夜月ような小柄な体だ。狐の耳と7本の尾を持っている。
「我は特定の人形がない。誰と違う...
お前が好きならずっとこの姿で現してもいい。友達らしい?」
「もう友達だよ。友達そうではなくて、お前も本当の自分になればいい。」
キツネが心の熱を感じる。
「落ちるな!」キツネ
「本当に来た...異世界が僕の下にある...」夜月が異世界へ来てから、感動の回数は人生の26年より多いみたい。
夜月が景色を見つめるように誰もその目で夜月を見つめている。見るかぎりでは足りなくて、触りたがっている。
「そんなに感動するか?」
「ウン、何回見ても不思議な景色...
僕がこの木にコイという名をつけた。」
「コイ、僕の物になれ...僕のお願いを聞いてくれ。」
夜月が触るともなく手を差し出していたら、瞬間に何の力で強く突き当たって落ち込んだ。
「馬鹿!触ってはいけない。」
落ちる瞬間に郁が手を差し出したものの、夜月を捕まえなかった。むしろ爪が夜月の手を引っ掻いた。キツネが青い雲に乗って、夜月へ飛び去った。ぎりぎり地面に落ちる前に、間に合った。
夜月が夢の中でこの前話していたことを見る。
「黙って守られるのは楽じゃないか?」紅葉
「サー...それより、この庭園は何でいつも秋ですか?」
「彼と付き合い始める季節も終わる季節も秋だった。」
夜月がちょっとぴっくりして紅葉を向いた。
「どこまでテレパシーできるか?」
「全部だ。今の気持ちといい考えといい昔の記憶といい、全部知ってる。」
「いいね。隠すことはない。」
「知らない方がいいこともあるだろう...」
二人の視線が庭園に戻る。
「これだ。兎を守れない理由は、間に合えるか会えないか関係ないし、来ない理由であれば...
知ってるか?兎が寂しくてたまらないと、死ねるよ。」
夜月が先に行った。
「待ってる人が来ないことを知らない方がいい...」紅葉