【小ネタ】公爵令嬢と(腹黒)天使
「リアねぇさま」
「アーノルド殿下。失礼ですが、ジュリア義姉上は私の義姉であり、アーノルド殿下の姉上ではございません。誤解を招く発言は慎まれた方がよろしいかと」
「ルーク。わたしは構わないわよ?」
「義姉さまが構わなくても周りが構います」
「でも」
「でも、じゃありません」
「じゃあ、兄上と同じように僕もリアねぇさまのこと、リアって呼んでもいいですか?(うるうる)」
「(一人称アーニーではなくなったのね。ちょっと寂しいけど)ええ。いいですよ(*´ω`*)(でもうるうる天使きゃわわ)」
「ぁ」
「やったぁ。ありがとうございます、リアねぇさま。あ、ごめんなさい。間違えちゃいました」
「(ぐうかわ)」
「リア。リア」
「何ですか、アーノルド殿下」
「リアと兄上はお友達なんですよね?」
「ええ」
「じゃあ、僕もリアのお友達になりたいです。いいですか?」
「もちろん」
「じゃあ、お友達の証に、リアには僕のことアーニーって呼んでほしいです。兄上のことはアルって呼んでるんでしょう? 兄上だけずるいです」
「はい。分かりました」
「呼んでみて?」
「アーニー」
「リア」
「何ですか?」
「嬉しかったから呼んでみただけです。ダメですか?」
「いいえ。好きなだけ呼んでください」
「リアもいっぱい僕の名前呼んで?」
「はい。アーニー」
「リア」
「アーニー」
「リア」
「うふふ。アーニーは本当にかわいいですね」
「リアの方がかわいいよ?」
「おい。ルクハルト」
「――はい」
「お前は馬鹿なのか?」
(失敗した……)