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旦那と過ごした15年  作者: しずく
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〜子供たちと駆け抜けた12年〜

『最期まで本当によくがんばったね』


元々中学の同級生だった私達。

卒業後はじめて行われたクラス会がきっかけで、付き合い始め縁あって、結婚し共に歩んできました。

ずっと昔から知っていますから、友達のような距離が心地よくて・・・。何でも素直に言い合って、色んなことを乗り越えてきました。

病が見つかったのは、結婚してすぐの頃でしたが、

夫はすべてを受け入れ、前を向きました。

常に信念を持って行動していましたし、なにより、

授かった我が子のことを大事にしてくれました。

傍について一生懸命勉強を見てあげている光景を思い出せば、今も胸が熱くなります。

また、子供が好きで赤ちゃんを抱っこしたときの幸せそうな表情も忘れられません。

心温かな夫の笑顔が私は大好きでした。

夫の人生は、周囲の方から見れば短いものだったかもしれません。私自身、もっと一緒にいたかったと

思ってしまいます。

しかし夫は与えられた命を精いっぱい輝かせました。全力で病気と闘ってきました。

力強く生き抜いた夫を心から誇りに思います。

だから、最後は涙ではなく、笑顔で見送ります。

「春、よく頑張ったね。お疲れ様でした。」

夫 鏑木 春人 は平成31年1月31日、満37歳にて、

生涯を閉じました。

これまで、温かく支えてくださった皆様へ、生前の

ご厚情に深く感謝を申し上げます。

本日はご多用中ご会葬いただき、誠にありがとうございました。

略儀ながら書状をもってご挨拶申し上げます。


喪主 鏑木夏実


〜礼状より〜


旦那が、いなくなってからもう、40日以上。でも、まだ、いないことに慣れなくて、旦那の部屋にも入れなくて。いつもみたいに、買い物へ行って帰ってきたら、「お帰り!運ぶ?」って声が聞こえるんじゃないかって、待っている私がいて。

まだまだ、受け入れられないけれど、この実話を書いて行くことで、気持ちの整理と、まだ、小さな子供たちが覚えていたり、こうだったんだと知ることが出来たら。と思っています。

旦那と出会ったのは中学1年生の時。

そこから、再会したのが22歳の同窓会。

結婚。

長男誕生。

原発性硬化性胆管炎発症

次男誕生。

アルコール依存症発症

潰瘍性大腸炎発症

突発性難聴発症

37歳死去


とにかく怒涛の闘病生活13年間でした。

子供たちと私と旦那と4人5脚で走り抜けました。


旦那は何度か挫けそうになりながら受け入れ前を向いて、ひたすらひたすら前進していました。

強くて、正しい事しかしない人。自分にも他人にも厳しい人でした。

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