行動
暗い中、松明片手に進む、俺達。幸い落ちた部屋には魔物がおらず、少し休憩した。しかしいつまでも魔物がいないとは限らないしいつまでも迷宮の中には居れない。俺達はとりあえず周りを確認するべく探索していた。
「落ちた部屋は1本の道しかなかったな。壁を触れても隠し部屋なんてなかったな」
俺達は探索し終わり、1本道を進んでいる。
ラプソディは俺の後ろを付いてきている。
「そうじゃな。まるで誘われているようじゃな。しかも嫌な予感がするのじゃ」
ラプソディが汗を垂らす。
「あぁ、俺もだよ」
迷宮が俺達を殺す気満々なのが嫌でもわかる。この先に何があるのか、また罠か、それとも魔物か。それとも他の何かか……進まなければわからない。
「なぁ、ラプソディ。お前は戦えるか?」
「うむ、満足には戦えないの。戦闘はあまりしたくないの」
「そうか、わかった」
俺は緊張の汗を流しながら進む。
*** *** ***
ライム視点
予想外の爆発が起きた。ラプソディの息吹によって何が爆発したんだと思う。爆発は地面を砕き、穴を作った。作られた穴にラプソディが落ちると長谷川も飛び込んだ。
「ラプソディーーーーー!!!!!」
長谷川はそう言って飛び込んだ。飛び込んだ長谷川に驚いた私達は叫んだ。
「 「 「 「長谷川ーーーーー!!!!!」 」 」 」
手を伸ばすが届かない。
「糸!!!!!」
アイルが能力で糸を出すが届かない。
「ラプソディは俺に任せろ!!!何とかする!!!」
長谷川が落下しながらそう言った。
私達が返事をする前にある光景に絶句する。
「 「 「 「なっ!!!」 」 」 」
迷宮の吹き飛ばされた床が元に戻り始めたのだ。再生するのは速く、あっとゆう間に床は元に戻った。
「クソッ!!!俺の能力が凄ければ二人とも助けれたかもしれないのに!!!!!」
アイルは床を叩きながらそう言った。
「アイル!!!そんなことをしてる場合じゃないよ!!! どうするか考えないと!!!」
アイルは私の言葉を受け、立ち上がる。
「そうだな。こんなことをしてる場合じゃないな。速く2人を助けないとな!!!行くぞ!!!」
「待って!!!!!」
行こうとするアイルを止める。
「何でだ?速く助けないと2人が危険だろ?」
「それはそうだけど私達だけで行くかのそれとも迷宮の外にいる、魔物を殺す者に助けを求めるか決めないと!!!!!」
アイルは私の意見に驚く。おそらく忘れていたようだ。
「!!!そうだな、どうする?レイはどうしたらいいと思う?」
「そうですね、私は助けを求めに行った方がいいと思います。助けようとして死んでは元も子もないですから」
「そうだな、ライムもレイと同じ意見か?」
私はコクリと頷く。
「よし、早速戻って伝えるぞ!!!」
「 「おう」 」
私達は長谷川とラプソディ救出の為に早急に動き出した。
行動を決めてからは速かった。
アイルが先頭で「鉄拳」を使い、魔物達を飛ばし、突破する。私とレイはその後ろをついて行く。
「クソッうぜーんだよ!!!ワーウルフ!!!」
どんどん来るワーウルフを蹴散らしながら進むアイル。
しかし1人じゃ流石に対応出来ずに所々に怪我をしている。
「アイル、1人じゃ無理だよ!!!」
「うっせぇ!!!さっさと帰って伝えるんだよ!!!長谷川達が危険なんだ!!!」
「アイル、手伝います。「水の渦」」
レイの能力でワーウルフが少し足止めされた。その隙を逃さずにアイルは攻撃する。
「どんどん行くぞ!!!レイ、ライム!!!」
「 「おう」 」
私達は最高速度で迷宮を進んだ。
*** *** ***
長谷川視点
暗い迷宮の道、角を曲がると光が見える。淡い青い光だ。
「ラプソディ、光が見えるぞ!!!」
「ホントじゃの、しかし不気味なことにこれまでの道で魔物1匹足りとも出会わないとはの」
ラプソディの言う通りにこれまで1匹足りとも魔物とは出会わなかった。1匹もいないと怪しさ満載。
「確かに不気味だが、進むしかないよな。他に道なんてなかったぽいし」
「そうじゃな、いつまでもいる訳にはいかないからの」
「行くぞ」
できるだけ音を立てずに進み、罠にも警戒する。
進むと大部屋があった。部屋の中心にはミノタウロスが座っていた。
体は筋骨隆々、頭は牛の顔をしていて手には斧を持っている。
ミノタウロスはこちらに気がつき、立ち上がる。
立ち上がったミノタウロスは吠えた。
「モォォォォォーーーーー!!!!!」
まるで戦いが始まるゴングのように。
*** *** ***
ライム視点
「何!そんなことが……」
そう言ったのは魔物を殺す者だ。私達は無事、迷宮を抜け、魔物を殺す者に伝えれた。
「そうです、速く行きましょう」
「あぁ、速く行くぞ、お前達はついてくるか?」
「はい、ついてきます」
「そうか、遅れるなよ」
私達は長谷川達を救出するために迷宮に潜った。




