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異世界コンプレックス  作者: ジャガさん
パーティーで活動するのを決めた長谷川。
37/50

趣味の話。

今日は特訓三日目。意気揚々とギルドに来たけど……

ザァーと雨が降り、室内が少しうるさい。


「あぁ、暇じゃの〜」

ラプソディが机に肘を着いて言う。

「そうですね」

レイもラプソディに同意する。

「そうだよな」

アイルも同意する。

「ですね」

ライムも同意する。

「だな」

俺も同意する。

俺達は今、lv9のパーティー。魔物を殺す者達モンスタースレイヤーズと特訓をしていたのだが、ギルドに来てすぐに雨が降り特訓が出来ない状況だった。


「にしてもこの季節で、この雨は珍しいですね」

「そうなのか?妾はあまり詳しくないから知らんのじゃが」

「そうですよ。珍しいんです!!!」

ライムが立ち上がって言ってくる。


「そうなのじゃな、ありがとうなのじゃ」

「どういたしまして」

立ち上がったライムはラプソディの言葉に満足したのかすぐに座った。


「なぁ、長谷川。なんかないかの?」

「なんかないって言ったってないもんはない」


「じゃあ長谷川の趣味とかないの?」

ライムがそんなことを聞いてきた。

……趣味か。この世界に来て趣味らしいものをやったことがない気がする。


「趣味か、ないな。そう言うお前らは趣味はあるのか?」

「私の趣味は読書。本を読むのはとっても楽しいの!!!さぁ長谷川も一緒に読みましょう!」

ライムがめっちゃ誘ってくるんだけど。こいつそんなに読書が好きなのか。まぁ俺も本を読むのは好きだよ。……ラノベだけど。


「待て〜い!!!一つだけ聞いてそれ以外は聞かないはダメだぞ!!!」

アイルがライムのやり方に講義しだした。そんな重要なことか、これ。


「じゃあアイルの趣味はなんなのよ」

ライムがアイルを睨む。

「俺の趣味は筋トレだ!!!!!さぁ長谷川も一緒に筋肉を鍛えようぜ!!!!!」

「そうだな、筋トレはいいk「ダメですよ、長谷川!!!読書をしましょうよ!!!」

ライムが全力で遮ってくたんだけど。こいつ必死だな。


「おい、ライム!!!長谷川の言葉を遮ったな!!!長谷川は筋トレがいいと言ったんだ!!!素直に認めるんだな!!!」

「くっ、認めません!!!長谷川は読書がいいんですよね?ね?」

「そんなことよりラプソディの趣味は?」

「そ、そんなことって酷くないですか!?長谷川!!!」

凹んでるライムはスルーして、ラプソディに聞く。


「妾に趣味はないのじゃ」

ラプソディの言葉に目を光らせる筋肉バカと粘液生命体(アイルとライム)


2人の視線にビビったラプソディが助けを求める。

「ひっ、こ怖いのじゃ。助けてくれなのじゃ長谷川」

「なぁ、レイの趣味はなんだ?」

俺は助けを求めるラプソディを見捨ててレイに質問する。


「長谷川ぁぁぁぁーーー!!!!!」

ラプソディの絶叫が聞こえた気がするが気のせいだ。


「私の趣味はですね、トイレ掃除です!!!!!(キリッ)」

キリッとした顔で言ってくる。なんでこいつはトイレ掃除でキリッとした顔が出来るんだ?


「そうか、よかったな」

「あれ、私の反応薄くないですか!?結構頑張ったんですよ。褒めてください」

あれを褒める要素はどこにもないのだが。


「はいはい、よかったですよー(棒読み)」

「棒読みじゃないですか!?」

酷いと言いながらポカポカとレイが殴ってくる。

それをスルーして外を見ると晴れていた。どうやら俺達が話しているうちに雨が止んだようだ。


「お前ら、晴れたから特訓するぞ!!!」

俺の言葉に反応して準備を始めるパーティーメンバー。

準備が完了し、広場に来た。


「始めるぞ、長谷川」

先に広場にいた、 魔物を殺す者(モンスタースレイヤー)がそう言ってきた。


「はい」

俺達は返事をして特訓を始めるのだった。

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