能力の衝動《コンプレックスドライブ》について
〜祝30話〜
そしてまたまた短いです。
特訓を終わり、時刻は夜になり馬小屋に帰ってきた。馬小屋に帰って見たらレイとアイルがいなかった。真面目そうな2人がまだ帰ってきてないので何かあったのかと思ったら5分後には帰ってきました。全員が座るのを確認してからライムが切り出す。
「みんなに聞いて欲しいことがあるんだ」
ライムの言葉にみんなが聞く姿勢になる。
「ありがとう。話したいことは、この前の洞窟探索で長谷川が戦っている最中に急に膝を着いたでしょ。あれは長谷川の作戦かと思ったけどそうじゃないみたい。それを話そうと思って」
「え、あれ作戦じゃあないの!?」
「違うんですか!?長谷川!?」
レイとアイルがめっちゃ驚いている。まぁ膝を着いて相手の油断を誘ってカウンターで切るという、戦法は酷いもんな、いろいろ。
「違うよ、言わなかったか?体の中で急に"ドクン"って来てそれで膝を着いたんだ。しかもそのあとの記憶がないし」
そう、記憶がないのだ。膝を着いてからの洞窟の出来事が。あるのは膝を着いたのとそのあと洞窟の外にいた事。
「言われてねーよ!!!!!」
俺の言葉にツッコミが入る。
「んでなんで急に"ドクン"ってなったのか調べたんだ。ギルドの人に聞いてな。それで分かったんだ」
皆がゴクリと唾を飲む。
「1番の有力な説は長谷川が能力の衝動になった事だ!!!」
元気にライムが言うが他の人はこんな感じだった。
…………あの……能力の衝動ってなんすか???と……
「なぁライム。能力の衝動について知らないんだけど、教えてくれないか?」
アイルがライムに聞いた。
「そうだね。教えるよ」
ライムは意気揚々と話し出した。
「能力の衝動はある心理状態になると発動する、能力持ち特有のパワーアップ状態。発動するとレベルが1上がっている状態になるらしい」
それは凄いな。俺はそれを発動させたと。
「ねぇライム。ある心理状態ってどんな感じなの???」
レイがライムに質問する。
「それは人それぞれによって変わるらしい。だから分からない」
マジか。分からないのか。まぁわからない方がいいかもな。けどなんで俺が発動させたことになるんだ? ライムが俺の疑問に答えるように言う。
「あと、能力の衝動は発動させると発動している間の記憶が無くなるのそうよ」
マジか……え〜〜〜。記憶が無くなるの!!!んで俺は記憶がないからなぁ。発動したってことか。
「私が知ってるのはこれぐらいかな。後で分かったら教えるよ」
笑顔で言ってくるライム。
そのあとも話して寝た。




