超越者の道《オーバーロード》初依頼
パーティーネームが決まり、それを受付さんに伝えたら、
「パーティーネームは超越者の道ですね、わかりました。それで登録しておきますね。あとこれをどうぞ」
とそして紙を渡された。紙にはこう書いてあった。
1000000マリスを要求する。
ーギルドよりー
俺は一瞬固まった。
「あの、これは?」
「賠償金ですよ」
そんなとてもいい笑顔で言わないでください。
「もし断ったら?」
「そんなことあるわけないじゃないですか、もしもあったら、冒険者の資格剥奪ですよね。他にもいろいろ着くと思いますよ」
ですよね〜
「これを一括払いですか?」
「いや、何も一括払いでなくてもいいですよ。分割で。毎月10万マリスでどうですか?」
「いや、月どれぐらい稼げるかわからないので、一か月でどれだけ稼げるかわかってからで」
「いいですよ、それで。けどちゃんと払ってもらいますからね」
「わかりました」
そうして俺は仲間の元に戻った。
「と言うわけで百万マリスの借金が出来ました。さぁ早く仕事に行って一刻も早く借金なくすぞ!」
この世界に来てから三か月。それなのに百万マリスの借金ってないわ〜。
「ええ、そうね。借金なんて嫌だもんね」
「ああ、全くだ」
「そうですね」
「誰なのじゃ、パーティー結成早々に借金を作ったやつは誰なのじゃ」
「お前だよ!!!」
皆が一斉にツッコム。
「皆が一斉に言わなくてもいいじゃろ!!!」
「いや、お前が原因だからな。低身長」
「ほう、私に借金を増やして欲しいようじゃな」
ラプソディは威嚇するようにドラゴンの力を発動させる。
「別にいいぞ。けどそのかわりお前はパーティーから外れてもらう。そして借金も自分で背負うんだな」
「ごめんなさい、長谷川様。私が間違っていました。許してください」
速攻で手のひら返したぞこいつ。ちなみにパーティーリーダーは俺になっている。
「まぁいい、早く依頼を受けて金稼ぐぞ!!!」
「おう!!!」
俺たちは依頼板を見て、いい依頼がないか、探した。
*** *** ***
俺たちのパーティー、超越者の道の初依頼はゾンビがいる墓地の魔物の全滅だ。前に先輩と受けたのを思い出す。今回行くのは、街の近くの墓場で名前をミルチ墓地だ。墓地にどんな魔物がいるかわからないため、危険な依頼だ。そのため、準備万端にして、 ミルチ墓地に向かう。
「きたな、ミルチ墓地」
俺たちは何事もなくミルチ墓地に着いた。
「じゃあ行くぞ。入ったらゾンビが大量に来るだろう。隊列を組んでそれぞれ対処するぞ」
「おう!」
隊列は前列が俺、アイル、ラプソディ。 後列がライム、レイ、だ。俺とアイル、ラプソディでゾンビ供を蹴散らして、ライム、レイが後方で支援する。
「行くぞ」
それたちは墓地に入っていった。墓地にはゾンビが大量におり、一斉にこちらを向き、襲いかかってきた。
「きたぞ、落ち着いて対処しろ」
しかしライムが
「しかし、臭いわね、長谷川。何とかしてよ」
「そんなん言われても俺困るんだけど!!!」
「しょうがないわね。私がなんとかしてやろうじゃないか」
「なんとかできるの?ラプソディ」
「当たり前じゃ。ドラゴンの力をとくとみよ」
ラプソディはそう言って息を吸い、
「竜の息吹」
息を思っ行きり吐き出した。吐き出された息は火炎でゾンビ供を一気に焼いた。
「すごいね、ラプソディ!」
「あたりまえなのじゃ、ドラゴンの力じゃぞ」
「じゃあラプソディがすごいのではなく、ドラゴンがすごいのか!」
そう言った俺に
「違う!!!ラプソディもすごいのじゃ!!」
「はいはい、そうですね」
俺がそういいながら撫でると。
「お主、わしを子供扱いしてあるの」
「えっ、違うの!!!」
「同じ歳じゃ!!!」
「お二人さん、じゃれ合う前にゾンビ倒してくださいよ」
ライムが会話を遮る。
「わかったよ。ラプソディがバカにした、ロリータ能力の力見せてやろう」
「ちが、バカにしたわけではない。面白かっただけじゃ」
「何が面白かったのかな?」
「いや、あの………」
ラプソディが返答に困っていると
「早速、じゃれ合わないでください!ゾンビ来ますよ!!!」
おっと、こんなことをしている場合ではなかった。
「じゃあ、行くぜ。短剣」
そう言った瞬間に俺の手にナイフが握られている。俺の能力、ロリータは武具を言えばその武具が出てくる。例えば剣といえば、剣が出てくる。出てくるといえばちょっと違うが、装備された状態になるのだ。他にも槍といえば槍が装備されるし、弓矢といえば弓と矢が装備される。意外と強力な能力だ。
「「シュート」&「貫通」」
俺は先輩に教えてもらった"重ね"を使った。二つの技術を使ったナイフを投げた。投げた、ナイフはゾンビを貫通して2人目、3人目とどんどん貫いていった。
「すごいな、長谷川。俺も負けれん。「鉄拳」」
アイルは気合を込めて叫んだ。そしてアイルが発動した技術は「鉄拳」腕が鉄のように硬くなる技術。アイルが持っている、もう一つの技術の「鉄脚」は脚が鉄のように硬くなる技術だ。
技術を使った、アイルは文字道理にゾンビを粉砕している。
「不浄なる魂よ、今浄化されたまえ、「聖なる水の渦」
レイは能力を使い、ゾンビを倒しているようだ。しかし、気になる。水に触れたゾンビが瞬殺されているのだ。もしかしてレイはアンデットなどに強いのかな?
「竜の息吹」
「竜の鉄拳」
「竜の爪」
「竜の尻尾」
忙しくなっているのはラプソディだ。さまざまな技でゾンビ供を蹴散らしている。しかし、あいつ、ゾンビにめっちゃ狙われている気がする。たまたまか?
一方でライムは暗殺者みたいなことをしていた。能力の力でスライムになれるようだ。その大きさは直径約30センチくらいだ。その姿で隠れて、隙を見つけて、一瞬人に戻り、首を切る。こんなことを繰り返している。なぜ、ライムがゾンビを切っているかって?簡単だゾンビが多すぎて、対処できなかったので参戦してもらったのだ。前衛が戦っていると間からゾンビが抜けて、レイとライムが対処しているのだ。俺たちは必死にゾンビを倒しては倒しては倒して。やっとこさ、全滅させたのだ。
終わった瞬間俺たちはその場に座った。
「やっと全滅したのじゃ」
「ああ、疲れたな」
「ほんと、ですね。汗出まくりです」
「ゾンビ一体一体は弱かったけど数が多くて体力が削れる」
ライムの通りだ。ゾンビは数が多くて体力がやばい。もうやりたくないなと思いつつ、腰を上げて、皆に呼びかける。
「よし、さっさと魔石を拾って帰るぞ!」
「おう」
こうして俺たち超越者の道の初依頼が終わったのだ。




