これからの話
この世界に来てから二ヶ月が経った。
俺は "重ね"と"一気"がなんとか習得できたが先輩がまだ教えるのがあると言った。それは"並行" 二つの技術を違う場所で発動させること。例えば「強撃」を発動させて「ダッシュ」も同時に発動させるだとか。
あと先輩が
「いいか、長谷川。あと一ヶ月で七月だ。このチャンスがわかるか?」
七月?そういえばこの世界のカレンダーとかは俺知らないな。未だに情報不足だな。
「チャンス?何のチャンス何ですか?」
「やっぱりわかっていなかったか。話しといて正解だった。いいか、長谷川。七月になれば他のところから、冒険者志願者がくる。そうなったら新しい能力持ちもくるのだ。そうなった時にはお前にはパーティーを作って欲しいんだ」
七月になったら冒険者志願者がくるのか。しかしなぜパーティーを作るんだ?
「先輩、なぜパーティーを作るんですか?」
「理由はある。これまで俺と長谷川の2人でやってきた。しかし難易度の高い依頼だと厳しいのだ」
「なら増やせばいいじゃないですか。他の人誘って」
「他にもある。俺が能力持ちではないからだ」
「何で先輩が能力を持っていないから、パーティーを作らなければいけないんですか?」
「理由は簡単だ。俺が力不足だからだ」
「えっ」
先輩が力不足?……なら俺はもっと力不足なのでは。
「先輩が力不足なら俺はもっと力不足ですよ!」
「今はな、能力持ちはもっと強くなる。俺なんか瞬殺できるほどに。長谷川もレベル3になれば能力の力もおそらく使えるようになる。それが使えれば俺なんか倒せるようになる。能力を持ってる人と持ってない人との力の差はそれほどあるんだ。だから俺がそのうち足を引っ張ってしまう。だから、長谷川はパーティーを作らなくてはいけない。わかったか」
先輩は俺に言いつけるように言ってくる。
「………わかりました」
「よし、七月まであと一ヶ月。それまでレベル3まで行くぞ、長谷川!!!」
「おう!」
それからは"並行"の修行といつもより難易度の高い依頼に行っていた。先輩曰く、強い魔物を倒すと速くレベルが上がるらしい。
先輩は能力を持っていないのに何で知っているんですか?と聞いたら、噂で聞いたからな。と噂を信じないで先輩。
他にも先輩にいろいろ教えてもらった。例えばこの世界のカレンダーなどは前の世界と一緒だった。一緒で混乱しなくていいので嬉しかった。
月日はあっという間に流れ、七月。俺はレベル3になっていた。
名前 長谷川亮太 15歳 7月8日生まれ
能力ロリータlv3
技術 「強撃」「シュート」「貫通」「ダッシュ」
俺はパーティーを作るために募集の紙を書いた。
そして募集の紙を募集板に張り出す。
パーティーメンバー募集! 募集者 長谷川亮太
条件 能力持ちでなおかつ能力のレベル3以上。
能力の内容はなんでもいいです。
技術はあっても無くてもいいです。
面接を行ないます。なお面接時には冒険者カードを見せてもらいます。
場所 冒険者ギルド面会室二番。
面接の時間は朝9時から17時まで 日付は七月五日まで
募集人数は4人くらいです。
これでよし。さて、待ちますか。




